『天地明察』公式サイトに暦を通して季節の移り変わりを楽しむコンテンツが登場(Movie Walker) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120727-00000029-mvwalk-movi


2010年の本屋大賞第1位に輝いた冲方丁のベストセラー小説を、岡田准一を主演に迎えて映画化した『天地明察』(9月15日公開)。岡田が扮するのは、太陽や星を測り、日本で初めて暦作りに挑戦した実在の人物・安井算哲だ。

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テレビもインターネットも存在しない800年前の江戸時代にも、各季節の移り変わりのタイミングを教えるものが存在した。それが暦である。暦には「二十四節気(にじゅうしせっき)」と言われる、一年を24に区切り、その一つ、一つに名前をつけた季節の移り変わりを教えてくれる言葉がある。2月4日頃の「立春」、3月21日頃の「春分」、6月21日頃の「夏至」、9月23日頃の「秋分」、11月7日頃の「立冬」、12月22日頃の「冬至」など、現代でも私たちに馴染みのある言葉も数多い。そして今のこの時期、7月23日頃には、連日の猛暑を表す「大暑(たいしょ)」という名前が付けられているのだ。

この二十四節気をさらに三区分し、その季節ならではの風物を言葉で表現したのが「七十二候」と呼ばれるものだ。8月7日頃の「立秋」であれば、「涼風至(すずかぜいたる)」「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」「蒙霧升降(ふかききりまとう)」となっており、800年前に表現された季節の風物が現代にもマッチすることは非情に興味深い。

実はこの七十二候は、安井算哲たちが日本の日付と独自の気候風土に合わせて改訂したもの。当時、人々はその言葉で季節を知り、それに応じた生活を営んでいた。そして時を超えた2012年の今、7月23日頃、私たちはまさに二十四節気でいう大暑を、七十二候でいう「土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)」を生きている。今年の猛暑の訪れも、800年前の江戸時代に生まれた暦を通し、今も同様に感じることができるのだ。安井算哲が私たちに残してくれたのは、暦だけでなく、季節を楽しむ心でもあったのだ。

本作公式サイトには、その800年前の江戸時代と同じように、暦を通して季節の移り変わりを楽しむコンテンツが用意されている。中国古来の二十四節気と共に使われ、日本の四季の特徴的な自然現象を意味する名前がつけられている。各季節の七十二候を解説すると共に、その時期の旬の食べ物や季節の楽しみを知り、800年前の江戸時代と同じように季節を体感しながら、映画の公開となる9月15日(土)まで、夏から秋へと変化する季節の言葉を楽しむことができる。季節に合った旬の食べ物を食すことがどれだけ身体にも良く、そして風情あるものか、是非とも暦を通して実感してもらいたい