映画ファンもオリンピックにくぎ付け!?『ダークナイト ライジング』2週連続トップも前作には及ばず -7月30日版【全米ボックスオフィス考】(シネマトゥデイ) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120731-00000029-flix -
7月最後の週末、映画『ダークナイト ライジング』が6,210万ドル(約49億6,800万円)の興収を上げ2週連続全米ナンバーワン映画となった。しかし、週末の幕開けとなる金曜日(7月27日)はボックスオフィスの最強ライバルとなったロンドン・オリンピック開会式の放映日。アメリカで放映された歴代オリンピック開会式において最高視聴率を記録したことで、週末の興収にかなりの打撃を被ってしまい、『ダークナイト ライジング』も先週から61.4パーセントの興収減という結果になった。(1ドル80円計算)
2週連続トップの映画『ダークナイト ライジング』写真ギャラリー
同作のトータルの興収は、2億8,711万ドル(229億6,880万円)となっているものの前作の映画『ダークナイト』の同時期における興収と比べると、およそ2,700万ドル(約21億4,000万円)ほど下回っており、オリンピックの影響にダークナイトもタジタジという様相になった。今週第2位は、先週と同ランキングを保った、映画『アイス・エイジ:コンチネンタル・ドリフト(原題) / Ice Age: Continental Drift』で1,335万ドル(約10億6,800万円)。映画『メリダとおそろしの森』の勢いがなくなってきて、目立ったファミリー向けアニメーションが本作のみとなったことが同ランクを維持した要因と考えられる。
第3位は、初登場の新作コメディー映画『ザ・ウォッチ(原題) / The Watch』の1,275万ドル(約10億2,000万円)。この春、フロリダで起きた銃殺事件の犯人が自警団を名乗る男であり、犠牲となった人物が黒人の少年だったということで人種差別問題にまで発展し、タイトルを変更した作品なのだ。ベン・スティラー、ジョナ・ヒルほか人気コメディー俳優が出演し、製作費を6,800万ドル(約54億4,000万円)も掛けたといわれている本作だが、評判は「下ネタギャグ空振り」「最悪」などとツイッターでつぶやかれており、出演コメディー俳優の数や名前と映画の面白さは比例しないことを証明している。
代わって第4位は、こちらも新作の映画『ステップ・アップ・レボリューション(原題) / Step Up Revolution』で1,173万ドル(約9億3,840万円)の興収。シリーズ1作目の映画『ステップ・アップ』以来、配給としてディズニーが参加していたが、シリーズ4作目となる本作はサミット・エンターテインメントが単独で配給。 果たしてサミットが打った製作費3,300万ドル(約26億4,000万円)の賭けが、吉と出るか凶と出るかに関心が集まっているが、一時は人気だったストリート・ダンスもやや下火となってきた今日この頃、トレンドの変化が新作の興収にも大きく反映しているのは確かである。
第5位は、依然として落下率がたったの26.6パーセントというスタミナ抜群の映画『テッド(原題) / Ted』で735万ドル(約5億8,800万円)。下品でキュート(!?)な熊さん人形が大暴れの本作が、封切り5週目にしてトータルの興収が1億9,362万ドル(約154億8,960万円)をたたき出すとは誰が想像したであろうか。現時点ではR指定コメディーの歴代4位で、映画『ハングオーバー』シリーズ2作品には届かないかもしれないが、2005年から第3位にとどまっている映画『ウエディング・クラッシャーズ』の2億926万ドル(約167億4,080万円)を、あと少しで追い抜くところまできている。
今週封切り予定の話題作は2本。アーノルド・シュワルツェネッガー主演のSFアクション映画『トータル・リコール』のリメイク、アメリカの少年たちに人気の映画『グレッグのダメ日記』の2作目で、映画『ダイアリー・オブ・ア・ウィンピー・キッド:ドッグ・デイズ(原題) / Diary of a Wimpy Kid: Dog Days』である。『トータル・リコール』のリメイクは、なぜかコリン・ファレルが主演。シュワちゃんとはいろいろな意味で差があるコリンが果たしてどこまで客を呼ぶことができるか……さらに今週末も、オリンピックという強敵が映画界の前に立ちはだかる。