『神弓』ムン・チェウォン インタビュー 「強い女性」に惹かれるワケ(cinemacafe.net) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120824-00000011-cine-movi


映画大国・韓国で昨年、堂々の観客動員数トップを誇る大ヒットを記録した歴史アクション超大作『神弓 -KAMIYUMI-』がまもなく公開となる。敵陣に殺害された父から託された家宝の神弓を駆使する主人公・ナミともう一人の弓の名手・ジュシンタ、愛する者を守る男同士の熾烈な戦いが観る者を釘づけにする本作。だが、男同士の戦いの最中、愛する者のため凛とした強さを見せつける女性が一人いる。本作で見事、権威ある大鐘賞と青龍賞の両賞を受賞したムン・チェウォン扮するヒロイン、ジャインである。いま韓国ドラマ・映画界で最も注目を集める彼女に話を聞いた。

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兄・ナミが弓を引くワケ。それは、結婚式当日に敵陣の襲撃によってさらわれた妹のジャインを取り戻すためである。普段は不器用でぶっきらぼうな兄だが、唯一の家族である妹のために戦う姿は何とも愛おしくもある。兄・ナミを演じるのは『殺人の追憶』などで知られる演技派、パク・ヘイル。この共演でチェウォンも「いろいろな面で助けられた」と明かす。
「この作品では家族の絆、兄妹の絆が重要なテーマなのですが、映画の序盤で兄と妹は離れ離れになってしまいます。ですので、兄役のパク・ヘイルさんとは実際に同じ場面でご一緒する時間はあまり多くはありませんでした。それでも共演したシーンでは、パク・ヘイルさんの演技力に圧倒されましたし、いろいろな面で助けられました。一緒に出演していないシーンでも、ヘイルさんの演技を間近で見ることがありましたが、その集中力と人並みならないエネルギーには驚かされましたし、本当にすごい俳優さんなのだと実感しました。ヘイルさんの演技から様々なことを学ぶことができて、とても良い経験になりました」。

中でも彼女が圧倒されたのは、タイトルにもある“弓”のシーン。男同士の戦いだけでなく、チェウォンさんも劇中では見事な弓裁きを見せている。
「これは弓を見せる映画ですから、パク・へイルさんもリュ・スンリョンさん(ジュシンタ役)も、とにかくたくさん弓を引きます。そして、これは朝鮮の弓と清の弓の対決でもあります。ですが、その戦いの中、ジャインが引く弓は“兄を助ける弓”なんです。そのシーンはジャインというキャラクターをとてもよく表現していると思いますし、私にとってはとても印象に残るシーンでした」。

4日間かけて撮影したという冒頭の結婚式のシーンでは、「これはかなり険しいことになる。並大抵の映画ではないんだな」と覚悟を決めたというチェウォン。その苛酷な撮影は、迫真の戦いシーンを見れば容易に想像できるが、壮絶な戦いの中でも敵に屈せず凛とした美しさを保つジャインという女性を通して、彼女が感じたものとは?
「いつも作品を一つ撮り終えると、間違いなく自分の中に何かは残るのですが、それが普段の生活に影響を及ぼすという程ではないんですね。でも、今回の経験が今後、いろいろなところで生かされてくると思います。ジャインという女性は、いままでの時代劇にはいなかったような、芯の強い女性です。ただ泣いて屈服する弱い女性ではなく、芯の強い人物でしたので、とても共感しながら役に臨むことができました」。

彼女の出世作である大人気ドラマ「華麗なる遺産」や、パク・シフと共演した時代劇ロマンス「王女の男」然り、揺るがぬ強さを魅せ続けるチェウォン。自身もやはり強い女性に惹かれるのだろうか?
「やはり、そうだと思います。私自身は、甘く軽快なロマンティック・コメディも好きですし、演じるにあたって決して強い部分にのみ焦点を当てているわけではないんです。けれど、感動や希望を観る方に伝えるときに、悲劇的な要素や力強い部分というものが必要になってきますし、やはりそうした女性に惹かれる傾向があるんだと思います」。

そんな彼女がいま撮影に臨んでいるのが、男女の愛憎劇を繰り広げるメロドラマ「優しい男」。どうやらこちらも一癖ある役になりそうだが、愛らしい笑顔で嬉々として役について語るチェウォン。最後に少しだけ明かしてくれた。
「私は2つの人格を持つ役というのを演じてみたいとずっと思っていたのですが、今度出演する『優しい男』という新しいドラマが、まさにそうなんです。私は、事故で脳に損傷を受けて記憶喪失になり、そのために人格が変わってしまう女性を演じるので、とても楽しみにしています!」