「007」テレビ吹き替え版DVDボックス、幻の音源をファンが提供し完全復元(映画.com) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120922-00000008-eiga-movi
「007」シリーズ製作50周年を記念して発売される、「007」シリーズ全22作のテレビ放送用日本語吹き替え版を収録する「007 TV放送吹替初収録特別版DVDシリーズ」に、ファンの協力により過去に制作された全バージョン・最長版のテレビ放送吹き替え音源を収録できることが確定した。
「007 TV放送吹替初収録特別版DVD」は、シリーズ第1作「007 ドクター・ノオ」(1962)から第22作「007 慰めの報酬」(2008)までを、4つのボックスにわけて11月14日から順次発売。これまでのDVDやブルーレイには収録されていなかった、テレビ放送用の日本語吹き替え版を初めて収録する。しかし、作品によっては複数の吹き替え版が制作されたものや、リピート放送では2時間枠用にカットされたものなど、バージョン違いが多数存在。マスター素材が見つからないものもあり、最良の音源の確保が非常に困難を極めたという。
そんな中、ネット上での呼びかけ、および同商品の発売を知った全国の「007」ファン、吹き替えファンが、Uマチック(69年に発売された家庭用として初めてカセットにテープが収められたU規格ビデオテープレコーダのソニーにおける商標)や、オープンリールなどでの素材提供を申し出たことにより、「007のテレビ放送吹き替えの完全収録」が可能になった。
特に注目となるのが、日本で初めてテレビ放送された「007」作品でもある、シリーズ第3作「007 ゴールドフィンガー」(64)。同作の「日曜洋画劇場」初回放送バージョンは本編110分ノーカット、ジェームズ・ボンドの吹き替えを日高晤郎が担当したバージョンになる。日高がボンドの声を担当したのは同作と「007 ロシアより愛をこめて」(63)の2作のみで、マスター素材が発見されず、テレビ放送されていた74~75年当時はベータマックスやVHSの発売前のため、民生機での録画も存在しないと思われたが、奇跡的に発見されて収録が可能になった。同バージョンは、「007」を「ゼロゼロセブン」と呼んでいる珍しいバージョン(以降は「ダブルオーセブン」に統一)でもあり、ファンの間では幻の吹き替え版として知られているという。
また、「007 サンダーボール作戦」(65)、「女王陛下の007」(69)も貴重な初回・拡大枠版を確保。「007」シリーズは2回目以降の放送は2時間枠用にカットされているものが多く、初回・拡大枠版は非常にレアなものとなる。