クリント・イーストウッド、引退なんてとんでもないと明言!俳優業復帰の理由とは?(シネマトゥデイ) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121119-00000050-flix-movi


映画『人生の特等席』で、およそ4年ぶりに主演を務めたクリント・イーストウッドが、年老いることへの思いを、現役続行の意志と共に語った。『グラン・トリノ』の後で実質的な俳優引退宣言をしていただけに、出演には相当な決心があったかと思いきや、イーストウッドは「ストーリーが気に入ったし、キャラクターも気に入ったからだよ。その二つの要素があれば十分なんだ」とシンプルに理由を明かした。

映画『人生の特等席』場面写真

 家庭を顧みなかったメジャーリーグの老スカウトマンと疎遠だった娘が、仕事を通して絆を取り戻していく姿を描く本作。イーストウッドは、健康上の問題を抱えながらも野球に人生を懸け続ける頑固な男ガスを魅力たっぷりに演じており、「年を取るといい役というのはやはり少なくなるものだよ。だから、いい役が見つかると、演じてみようかなと思うんだ」と本人も大満足の様子。

 劇中でイーストウッドは、仕事に人生を懸けながらも肉体の衰えを隠せない老人を、リアリティーたっぷりに演じる。本人は年を取ることには肯定的で「少なくともある時点までは、失うよりも得ることの方が多いよ」と断言。

 「座って鏡を見つめて『これはひどい』と思っていたら、幸せにはなれない。年を重ねても、新しい人々に会って、新しいアイデアを得ることができるんだ。学ぶのを決してやめることはないんだよ。それが、僕が映画の仕事を続けている理由の一つだ。映画をやって何か新しいことを学ばなかったことは一度もない」と映画への愛を交えて明かした。

 ちなみに、以前からすしが健康を保つ秘訣(ひけつ)の一つと明かしているイーストウッドは、82歳にしてなお精力的。現役引退を考えたことはないといい、「とても若くて、引退したいと思っている人たちも知っている。彼らは引退することだけのために生きているんだ。僕の父もいつも引退を夢見ていたよ。大恐慌時代で、とてもタフな時代だったからね。でも、僕はそういうふうに感じたことは一度もない。ラッキーなんだと思うよ」と力強くコメント。これからも映画界に偉大な足跡を残していくことは間違いない巨匠にして名優の姿を、ぜひスクリーンで確認してほしい。(シネマトゥデイ編集部 / 取材:吉川優子)

映画『人生の特等席』は11月23日より全国公開