ダニエル・クレイグ、ボンド役への苦悩を激白!かつてはショーン・コネリーでさえ批判されていた!(シネマトゥデイ) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121129-00000019-flix-movi


世界中で大ヒットを記録している「007」シリーズ最新作『007 スカイフォール』で主演を務めるダニエル・クレイグが、シリーズの生みの親である作家イアン・フレミングという人物、そしてジェームズ・ボンド役に決定した当時の苦悩などについて語った。

ダニエル・クレイグ主演映画『007 スカイフォール』フォトギャラリー

 ジェームズ・ボンドというキャラクターについてダニエルは「原作者であるイアン自身のふさぎ込んだ性格がボンドに投影されているように思える」と分析。「僕は、ボンドがそんなふさぎ込み、哀愁を漂わせるキャラクターだからこそ、いつも惹(ひ)き付けられている」と共感を持って演じていることを明かす。

 さらにダニエルは「ボンドはこれで良いのかと常に自問自答しているところがある。それは生き方が誠実であることにもつながっていくと思うんだ。このようなボンドのキャラクターが生まれたのも、イアンが第2次世界大戦後の1950年代から1960年代にシリーズを執筆したからだろう。当時、イアン自身が世界に対して疑心暗鬼になっていたのかもしれない」とシリーズに関して彼なりの見解を語った。

 ダニエルがボンドを演じるのは本作で3作目。今ではボンド役に風格が備わってきたが、決定当時は外見的な面でボンドのイメージに合わないと世間から批判されていた。そしてイアンもまた、シリーズ初の作品「007/カジノ・ロワイヤル」の出版当時は、内容が時期尚早として評価されていなかったことがあった。両者の間には、初作品で苦悩を味わったという共通点があるといえるだろう。

 また、ダニエルはボンド役に決定した当時批判にさらされたことについて、今では初代ボンドとして不動の地位を誇るショーン・コネリーでさえボンド役として不適当と言われていたことに言及。「イアンも、ショーンのことを『トラックの運転手のようだ』と言って彼に演じてほしいと思っていなかったそうだ。それでも彼は『007』シリーズが続くにつれて、ボンドになることを学んでいったんだ。こうすることで彼は批判から逃れることができたんだと思う。だから、僕もそうするしかなかったよ……」とボンド役へのプレッシャーの大きさを告白した。

 シリーズ生誕50周年の年に発表された本作では、ダークサイドに落ちた元MI6エージェント(ハビエル・バルデム)の登場によって、母親的な存在の上司M(ジュディ・デンチ)との関係が試されるなど、今までにない繊細なボンドの活躍が楽しめる。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

映画『007 スカイフォール』は12月1日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国公開