殴る!蹴る!暴れる!筋肉隆々のトム・ハーディがイギリスで最も有名な犯罪者を熱演(Movie Walker) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121209-00000013-mvwalk-movi


大ヒットを記録した『ダークナイト ライジング』(12)での、スキンヘッドにマスクをした最強の敵ベイン役が記憶に新しいトム・ハーディ。『インセプション』(10)、『裏切りのサーカス』(12)、『Black&White ブラック&ホワイト』(12)といった話題作に立て続けに出演した彼が、徹底した肉体改造で誰だか判別できなくなるほどに変貌を遂げていたのが非常に印象的だったが、実はベイン役以前にも強烈な肉体改造を行っていたのをご存知だろうか?そんなベイン役の原点ともいえるバイオレンスアクション映画『ブロンソン』のDVDが12月5日に発売された。

【写真を見る】獣のような恐ろしさの中に、少しお茶目な部分があるのが特徴

本作は、イギリスで最も有名な犯罪者と呼ばれている囚人マイケル・ピーターソン(現在も服役中)の半生をモデルにした人間ドラマだ。ピーターソンは19歳の時に逮捕され、7年間の懲役刑に処されてからというもの、刑期の延長を重ね、刑務所で35年以上過ごしている曲者。そのうちの約30年間を独房・懲罰房で過ごしたというから驚きだ。幾度となく暴行を繰り返す彼を受け入れる先がなかなか見つからず、刑務所移送は120回を超える。数字だけでもこの犯罪者の凶暴さがうかがえるだろう。

タイトルが『ブロンソン』なのは、『狼よさらば』(74)などで知られる名優チャールズ・ブロンソンの名前から。彼の名が冠されているのは、ピーターソンがブロンソンの分身であると主張したことに由来している。演じたトム・ハーディも、ブロンソンのトレードマークであるヒゲに加え、スキンヘッドとモリモリの筋肉、さらにはピエロのメイクまで披露。最初から最後まで画面に登場し続け、舞台劇、歌、格闘技などを次から次へと演じていく。なかでも、刑務所で暴れ回る彼の野獣のような姿は必見で、ここで培われた役作りと体作りが、その後の話題作出演にも生かされているに違いない。

そんな怪作を手がけたのはニコラス・ウィンディング・レフン監督。第64回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞し、今春に日本公開されて話題を呼んだ『ドライヴ』(11)の監督で、今後が注目される人物だ。国際的に人気の高いレフン作品であるが、日本での知名度はまだまだ低い。現在、入手できるソフトは『ドライヴ』と、その前作『ヴァルハラ・ライジング』(09)の2作のみ。この『ブロンソン』を皮切りに、残りの作品についてもソフト化を期待したい。

2013年にアメリカで公開が予定されている『マッド・マックス』シリーズの最新作でも主役を演じるなど、引っ張りだこのトム・ハーディ。『ダークナイト ライジング』で彼の存在感に圧倒された人は、その原点とも言える『ブロンソン』を手に取ってみてもらいたい。


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