さて、「ホビット 思いがけない冒険」にはレゴラスこそ出ていませんでしたが、ガンダルフ役のイアン・マッケランを筆頭に「ロード・オブ・ザ・リング」からの続投キャラがカメオを含めて何人も出ておりました。


中でも予告にまでしっかりお出ましのロリエンの奥方、ガラドリエル様、演じていたケイト・ブランシェットは限界まで若作りしていたようですが役作りの方は相変わらず完璧で、出てきた瞬間から威風辺りを払う威厳と誰をも魅了する美貌を輝かせておいででした。PJ監督とWETA社は総力をあげて彼女の魅力を演出したに違いないね!


ただし今回彼女が現れたのはロス・ロリエンではなかったため、夫君であらせられるケレボルン様は登場なさらなかったのですよ。


ワタクシ、彼を演じているマートン・ソーカス(チョーカス)が少なからずお気に入りのため大変残念だなあと思っていたのですが、「ホビット」のあとに見た映画にいきなり彼が登場しましてね。思わず吹いてしまうところでした。しかもまたこれがケレボルンとは対極にあるような信じられないぐらいの悪相でね。もうその顔見た瞬間に映画の内容とは全く関係なく「悪役」のレッテル貼ってしまいたくなるぐらいの凶悪さでして、最近のお仕事がこんなんばっかりじゃ(「リンカーン/秘密の書」も含めて)そりゃケレボルンはやりづらかろうと痛感した次第。


私が見たその映画にはもう一人性格俳優さんが出てまして、この方はさりげなくいろんな作品に出演なさっているのですが、一度名前と顔を覚えてしまうともうスクリーンの中にちらりとでも姿が見えただけで、例えそれがどんなに通りすがりにすれ違っただけのような役にしか見えなくてもまず絶対にチョイ役ではあり得ないと映画ファンなら判断を下してしまうタイプなのですよ。


こういう方達をキャスティングするのは諸刃の剣だと思いましたね~。演技力にはケチのつけようがないのですが、顔見ただけで話の展開とは無関係に「怪しい」と映画ファンなら見当つけちゃいますから。


その点、「ホビット」の悪役は最初から人外魔境に暮らす者達なので最初から意外な展開とは無縁の存在ですから、見ていて頭をムダに悩ますことなく大変よかったですね♪ ってかそもそも人間の外見さえしてないし。モーションキャプチャーって偉大だわ。