『LOOPER/ルーパー』の主人公が、パリではなく上海に住むことになった理由とは?(ぴあ映画生活) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121221-00000005-piaeiga-movi
使用が禁止されているタイムトラベルの技術を使い、マフィアが30年後から送ってくる人物を殺す“ルーパー”たち。だが、スゴ腕ルーパーのジョーがある日対面したのは、30年後から送られてきた自分だった。そして未来の自分は、ある使命を背負っていた……。
その他の画像
そんな画期的なアイデアに基づくSF映画が、ライアン・ジョンソン監督の『LOOPER/ルーパー』。物語の重要な舞台として上海が登場するが、ジョンソン監督が書いた脚本では、主人公のジョーが将来住む場所は、中国ではなくフランスだった。映画の中にも、若いジョー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット) がいつかパリに移住することを夢見てフランス語を勉強するシーンが登場する。上海に変わったのは、中国との共同製作の話が決定したからだ。
「パリのシーンは、ニューオリンズで撮ろうと考えていた。もちろん理想的ではないが、映画のマジックを使えば十分可能なことだからね。でも、中国のパートナーが上海で撮らないかと言ってきたんだ。考えれば考えるほど、それはストーリー上も意味をなすし、ニューオリンズにパリのセットを作るより、本物の上海で撮影するのはもっと魅力的に思えてきたのさ」とジョンソン監督。それに伴い、30年後のジョー(ブルース・ウィリス)の妻も中国人になった。
『LOOPER/ルーパー』の中国での公開初週末成績が2400万~2500万ドルで、北米の成績2000万ドルを上回ったと報道された時には、ハリウッド全体に大きな衝撃が起こった。しかし、後にそれは大きな計算違いのせいと判明。実際には中国の成績は500万ドルから700万ドルにすぎなかったと言われている。それでも、そもそも米中同時公開になったこと自体が共同製作のおかげであり、その効果は否めない。
『ぴあ Movie Special 2012-2013』より
文:猿渡由紀
『LOOPER/ルーパー』
2013年1月12日(土)公開