男性役でオスカー候補の英女優J・マクティア「男役を演じること恐れない」(映画.com) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130105-00000006-eiga-movi


19世紀アイルランドを舞台に、男として生きなければならなかった女性の姿を描き、第82回米アカデミー賞で3部門にノミネートされた「アルバート氏の人生」(ロドリゴ・ガルシア監督)が、1月18日に日本公開を迎える。同作で主人公アルバート(グレン・クローズ)に大きな影響を与えるヒューバートに扮した英女優ジャネット・マクティアが、男性を演じたことや作品について語った。

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 まだ独身女性の身分が低かった19世紀アイルランドのダブリンで、貧しさのため14歳で女性であることを捨て、男になることで職を手にして生きてきた主人公アルバート。ホテルのウェイターとして働き、人付き合いを避けて40年以上も孤独に生きてきたアルバートだったが、ペンキ職人のヒューバートと出会ったことから、自らを偽り続けてきたことに悩み始める。

 ヒューバートもまた女性であることを捨て、男性として生きる人物だが、最愛の妻と幸せな生活を送っており、そんな2人の姿を見たアルバートはかすかな希望を抱く。マクティアは「性別や人種にかかわらず、人と愛し合うことはできる。アルバートの場合は、かなうことのない理想の将来を夢見ながら、他人とのかかわりを避けて仕事一筋で生きていたと思います。でも、ヒューバートはアルバートより心の傷が浅く、逆境に強いんです」と役どころを分析。「ヒューバートも過去に心の傷を負って男性として生きていますが、自分らしく幸せに生きて状況を受け入れている。彼女だけがアルバートに “自分は自分”、“それでいい”と教えるんです」と語る。

 ともに男性役を演じた主演のクローズについては「本当に素晴らしい人です。私にとって特別な人ですね」とマクティア。本作でそろってオスカー候補に名を連ねた後は、クローズが主演するテレビシリーズ「ダメージ」にマクティアも参加。「完璧主義者だけど、面白くて、温かくて、とても優しい人。その上、尊敬に値するほど、プロ意識が高くて芸術的な才能にあふれている。とてもいい友人になれました。本当に素敵な人です」と惜しみない賛辞を送る。

 本作の試写会では観客から「ジャネットがかっこいい」「すごく男前でびっくりした」という感想ももたらされている。マクティアは、男性役のオファーがきたことに「私は女性にしては少し男性的なのかも。声も低いし身長は186センチあるし。男役を演じることを恐れません」と胸を張る。「男性として認識されるのは、怖いと思われるでしょうけど、きっとヒューバートは面白がっていたと思います。ヒューバートは常に女性を口説いている魅力的なアイルランド男です。だけどその実は、最愛の女性である妻に全愛情を注いでいます。そこが素晴らしいです。1日だけなら男性になってみたい。どんな感じか味わいたいですね」