ミシェル・ウィリアムズらも絶賛!『オズ はじまりの戦い』美しき衣装の魅力に迫る(cinemacafe.net) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130213-00000007-cine-movi
作家ライマン・フランク・ボームが生み出した伝説的ファンタジー・キャラクター“オズ”の知られざる誕生秘話を描いたアクション・ファンタジー大作『オズ はじまりの戦い』。今回はその中でも、本作のために2,000着近い衣装を作り上げたという美しいコスチュームに注目! 主演のジェームズ・フランコを始め、魔女を演じたミシェル・ウィリアムズとミラ・クニスらのコメントを交えながら、その魅力をご紹介しよう。
ミシェル・ウィリアムズら各キャラクターの個別写真はこちらから!
オズの国に暮らす全ての魅惑的でユニークな住人たちに特別な魅力を与えている色鮮やかな衣装たち。業界のベテランであるコスチューム・デザイナーのゲイリー・ジョーンズは、『スパイダーマン2』でも衣装デザインを担当し、本作で再びライミ監督とタッグを組むこととなった。そしてユニークなアプローチで空想的なキャラクターを作り上げる能力を買われたミカエル・カッチェは、ティム・バートン監督の『アリス・イン・ワンダーランド』でキャラクター・デザインを担当した実力の持ち主でもある。
<“オズ”こと主人公・オスカーの衣装について>
まずは、本作の主人公であるジェームズ・フランコ演じるオスカーの衣装について。コスチューム・デザイナーのジョーンズは、監督のサム・ライミおよび俳優のジェームズの2人と幾度も話し合いながら、“オズ”こと主人公・オスカーの見た目を考案していったという。
ジョーンズは、数枚のヴィンテージ写真とインスピレーションを携えて、ニューヨークのソーホーにあるカフェでフランコと落ち合い、19世紀末当時の写真を彼に見せた。アレクサンダー・グラハム・ベルやライト兄弟の写真も数枚ずつ入っているそれらは、すべてオズの作者であるライマンが尊敬していた人物の写真だ。「あれらの写真がスタートラインとなり、そこからオズの最終的な衣装デザインが生まれています。19世紀末当時の黒いカッタウェイ・スーツをデザインしたことを、私は心から誇りに思っています」とジョーンズは語る。そしてフランコ自身も、「この映画で僕の着る衣装は、オズがカンザスで着ている三つぞろいのスーツ1種類だけなんだ。当時の人々が本当に素晴らしい着こなしをしていたと知っているだけに、心から楽しんであの三つぞろいのスーツを着たよ」と満足そうな表情を見せる。
そして本作に欠かすのことできない彩りと輝きを添えているのが、3人の魔女たちの衣装。東の魔女・エヴァノラ(レイチェル・ワイズ)、西の魔女・セオドラ(ミラ・クニス)、南の魔女・グリンダ(ミシェル・ウィリアムズ)という3人のまったく性格の異なる魔女たちの衣装は、その性格だけでなく周囲の環境も反映させるように作られたのだとか。
<美しき魔女たちの衣装の秘密…>
衣装デザインを通して、敵対する2人の魔女(エヴァノラとグリンダ)の関係を見せるためにジョーンズがとったアプローチとは? 「この2人の魔女は、善と悪のコントラストとして、とても分かりやすく“明と暗”で表現しています。光る緑色を使っているのは、ロバート・ストロンバーグによるエメラルド・シティのデザインに呼応させたものです。グリンダは基本的に純白で汚れのない女性なので、ミシェル(・ウィリアムズ)演じるこのキャラクターには3種類の白いドレスまたはガウンを作り上げました」。
<南の魔女・グリンダの衣装について>
ミシェルは、この衣装をとても気に入っているようで「最初にグリンダが登場するとき、彼女はとてもデリケートな布地の中に控えめに覆われているわ。そして戦いが始まると、彼女の衣装は戦いに適したものに変わって、よりタフな、ちょうどおとぎ話のプリンセスの甲冑のようなものを着ているのよ」とストーリーの進行に応じて変化する衣装の素晴らしさを手放しで絶賛している。
<西の魔女・セオドラの衣装について>
そしてエヴァノラの妹で、うっとりするほど美しく傷つきやすい西の魔女・セオドラが着ている衣装は、すべてカッチェが自由にイメージし作り出したものだそう。カッチェ自身、セオドラの衣装を「様々な時代のものを継ぎ合わせた感じなので、具体的な時代性はありません。だからこそ、ファンタジー的な感覚を与えることができたのではないでしょうか」と分析するが、セオドラを演じたミラはこう語っている。「このキャラクターは、衣装と共に変わってゆくのよ。最初に登場するとき、彼女はとても内気でとても静かでとても柔和だわ。そんな彼女がオスカーに恋をして、次に登場するときには、あの大きくて美しい夜会服を着ているのよ」。
ほかにもジョーンズとカッチェはカドリング族、マンチキン、ティンカー族、エメラルド・シティの市民、ウィンキー族といったオズの国に暮らすあらゆるキャラクターたちの衣装も作り上げている。メイン・キャラクターであってもエキストラであってもそこに境目はなく、彼らはその創造性と想像力を駆使して、個々のキャラクターを心に思い描きながら数多くの衣装を生み出したのだ。
オズの国が、見た目通りファンタジーにあふれているのと同時に、生き生きと息づく場所であり、どこかに本当に実在していそうでもあるのは、ジョーンズとカッチェによる唯一無二の衣装の存在が大きいのかもしれない。
『オズ はじまりの戦い』は3月8日(金)より全国にて公開。