若手監督3人による映画「同じ星の下、それぞれの夜」 3作品の違い楽しんで(産経新聞) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130305-00000577-san-movi
「サウダーヂ」の富田克也監督、「乱暴と待機」の冨永昌敬監督、「NINIFUNI」の真利子哲也監督の若手3人によるオムニバス映画「同じ星の下、それぞれの夜」が大阪市淀川区の第七藝術劇場で公開されている。昨年の沖縄国際映画祭の企画「地域発信型プロジェクト」で作られた作品。タイ、フィリピン、マレーシアを舞台に、日本人男性が騒動に巻き込まれていく姿が描かれている。
富田監督は「設定は自由でした。話し合っていませんが、偶然、日本人男性が巻き込まれる形になった。運命ですよ」と笑うと、冨永監督が「それぞれの監督の性格が作品に反映されている」。真利子監督は「そうですね。武将のホトトギスの話のよう。富田さんが織田信長、冨永さんが豊臣秀吉。じゃ、僕は徳川家康?」と笑わせた。
富田監督は「タイで撮れるなら」と参加。前作「サウダーヂ」の延長にある物語を手がけた。「早く脚本ができて、知り合いもいたので、とにかく現地に行っちゃったから、長く撮影できた」。その時期、年に1度のお祭りがあると知り、脚本に盛り込んだ。一方、海外旅行が苦手というフィリピン担当の冨永監督は「海外での撮影は初めて。どうなるか見当もつかないので、日本でも半分撮影しようと。日帰りで現地を往復せざるをえない男性の話にしました」と緻密な計算を明かす。「マニラは日本からギリギリ通える距離がリアルでよかった」
そんな両監督が最も心配していたのが、真利子監督のマレーシア。脚本に、移動遊園地、ヤギ、子供が書かれていた。真利子監督は「現地にあるのか。成立できるか分からなかった。でも僕は粘るタイプなので。スタッフの協力ですべて脚本通りにできた。ミラクルが起きました」。
3作品の違いや、現地の風景も楽しめるのが魅力と声をそろえる監督たち。「次は一緒に撮ってみたいですね」-。