ホラー映画ファンほど楽しめる!? 仰天映画『キャビン』、その元ネタとは?(Movie Walker) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130312-00000014-mvwalk-movi


現在公開中の『キャビン』は、休暇を利用して森の中の山荘にやってきた5人の若者が恐怖に巻き込まれる話だ。こう書くと、既存のホラー映画にありがちな展開に聞こえる。しかし『キャビン』はそんなベタベタなストーリーラインとは裏腹に「こんな映画、観たことがない!」と話題になっている。監督を務めたドリュー・ゴダードも「『キャビン』の入り口は伝統的なホラー映画だ」と語っている通り、後半の驚くべき展開も序盤の“お決まり”があってこそ。数多くの映画からの引用が見られる前半部の元ネタを予習しておけば、この映画を何倍も楽しめるはずだ。

休暇を利用して森の中の山荘にやってきた5人の若者…。設定も舞台もあの映画そっくり

そもそも「キャビン」とは「小屋」という意味で、映画の舞台となる山荘のこと。この舞台設定には『死霊のはらわた』(83)からの影響が強く見られる。小屋の外観や地下室、謎の書物など何から何まで同じような設定だ。ラテン語の呪文によって地中から怪物が蘇ると聞けば、ホラー映画ファンは『死霊のはらわた』を想起せずにはいられないはず。

「若者5人組」というのも実は重要な要素で、『悪魔のいけにえ』(74)や『13日の金曜日』(80)などの映画と同じ設定だ。『キャビン』でもホラー映画の黄金律といえるこの人数構成は踏襲していて、キャラクターも定番そのもの。ちなみに、若者たちが湖で水遊びに興じる様子は『13日の金曜日』に、立ち寄ったガソリンスタンドで怪しい老人に注意されるシーンは『悪魔のいけにえ』にそっくりなので、そのあたりにも注目してほしい。

中盤以降、丹念に積み重ねてきた定番が一気にひっくり返されるような衝撃の展開が待ち受けている。ここには、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(68)、『シャイニング』(80)、『ハウリング』(81)、『ヘル・レイザー』(87)、『グレムリン』(84)、『呪怨』(03)など、古今東西の恐怖映画のオマージュが大量に投入されているので必見だ。

固定概念を逆手にとって観る者の虚をついてくる『キャビン』。誰も予想だにしない圧巻のラストまで、過去のホラー映画の断片が散りばめられている。事前に予習して、映画館でその断片を探してみるのもおもしろいのでは?