大友克洋監督「ジブリにはかなわない」も、9年ぶり劇場新作に自信(映画.com) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130322-00000013-eiga-movi
大友克洋監督の最新作となる短編アニメーション「火要鎮(ひのようじん)」をはじめ、日本を代表するトップクリエーターによる短編アニメ4本で構成されるオムニバス「SHORT PEACE」(7月20日公開)の製作発表会見が3月22日、「東京国際アニメフェア2013」が開催中の東京ビッグサイトで行われ、大友監督らが出席した。
【フォトギャラリー】「SHORT PEACE」(7月20日公開)製作発表会見の模様
大友監督のアニメーション監督作が劇場公開されるのは、「スチームボーイ」(2004)以来、実に9年ぶり。同時期に宮崎駿監督の「風立ちぬ」も公開される予定で、「たまたま時期が重なっただけで意識はしていない。ジブリにはかなわないですし、僕らは僕らで頑張るしかない」(大友監督)。それでも固有の文化、歴史、サブカルチャー、未来を描いた4つの短編を通し、“日本”を切り取る本作に、「クールジャパンという言葉が取り上げられたり、日本を見直すという点でも、1つの大きなテーマになりうると思い、企画を立ち上げた」と自信をのぞかせた。
「火要鎮」は、江戸時代の大火を背景に商家の娘と火消しの男の恋を描いた短編。昨年のアヌシー国際アニメーション映画祭短編部門優秀賞、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞など、すでに多くの受賞を果たしている。大友監督は「短編をやるなら、時代劇だなと。着物の柄や質感、火事の表現など日本的なテイストに挑戦したかった」。上映時間は12分43秒で、「周りからは短いという声もあり、僕自身も『もう5分くれ』とお願いしたが、ダメだと言われてしまって(笑)」と舞台裏を明かした。
また、ファン待望の長編新作についても言及し「企画は出しているが震災以降、資金集めが厳しく、なかなか冒険できない状況。それでも少しずつ回復しつつあるので、(企画が)動き出すことを期待している」と前向きな姿勢を見せていた。
「SHORT PEACE」は大友監督の「火要鎮」をはじめ、「九十九(つくも)」「GAMBO」「武器よさらば」の4作品で構成。会見には、各作品に才能を発揮した森田修平、安藤裕章、カトキハジメ、森本晃司、岸啓介、石井克人、田中達之が勢ぞろいした