“ヒーロー”は身近なところにいる。山寺宏一が語る映画『シュガー・ラッシュ』(ぴあ映画生活) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130322-00000007-piaeiga-movi
ディズニーの最新アニメーション映画『シュガー・ラッシュ』が23日(土)から日本公開される前に、本作の日本語版で主人公ラルフの声を演じた山寺宏一がインタビューに応えた。
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本作はコンピュータゲームの世界を舞台に、子どもたちから愛されない自分に嫌気がさしてしまった悪役キャラのラルフが、お菓子の世界で繰り広げられるエキサイティングなレース・ゲーム“シュガー・ラッシュ”の世界で少女ヴァネロペに出会い、ゲーム界の運命を揺るがす災いに立ち向かう姿を描く。
「日本で一番出ていると思います」と本人が語るほど、山寺とディズニー作品のつながりは強く、『アラジン』のジーニー、『美女と野獣』の野獣、『リロ・アンド・スティッチ』のスティッチ、ドナルドダックなど、これまで多くのキャラクターに声を吹き込んできた。しかし、本作で山寺が演じたラルフは、これまで以上に複雑で繊細な表現が必要とされる役だったようだ。「ラルフは、ゲームの中の悪役なんですけど、それは演じているだけで、映画の中には彼の“私生活”が出てくるわけです。だから悪役を“演じている”キャラクターを演じなければならない。それにラルフは乱暴でもあるんだけど、優しくて、少しマヌケなところもある……様々な面を演じながら、ヴァネロペと出会って変化していく様も演じなければならない。それをひとつの統一したキャラクターとして表現することが本当に難しかったですね」。
劇中に登場するラルフは、本当はヒーローになりたいのに、自分を“悪役”としてしか見てくれない周囲に戸惑い、孤独を感じている。しかし山寺は「この映画は、ヒーローを目指すラルフが主人公の物語ですけど、映画を観て、みんなにちやほやされて賞をもらう人だけがヒーローなんじゃないと思った」と語る。「ヒーローは身近なところにたくさんいて、いつもは褒められないけど、他人のためになってる人はいっぱいいる。だからこの映画は“本当のヒーローとは何か?”を教えてくれる映画だと思います」。
山寺も姿は見えないが、スクリーンの向こう側から声によって作品を支える“ヒーロー”のひとりではないだろうか? そう伝えると山寺は「僕は本当にナマケ者なんです。ヒドいですから」と笑顔を見せた後、こう言ってくれた。「これだけ素晴らしい作品ですから、お客様にも感動してほしいという想いがあります。それが吹き替えをした者の力不足で伝わらなかったらもったいないという気持ちがあります。だから僕のできる範囲ですけど、できるだけの努力はしたいと思っていますね」。
『シュガー・ラッシュ』
3月23日(土) 全国公開