当然の如く初日に行って参りました、「死霊のはらわた」リメイク版(公式サイトはこちら )。
これ外したらホラーファンじゃないって。
いや~、赤かったです!
うん、チラシが真っ赤なのは、そういう映画だからなんだね。正しい正しい。
当然この赤は、文字通り雨となって降り注ぐ血の鮮紅色なのでございます。このほとばしる血潮の激しさは「スウィーニー・トッド」以来だわね。
というわけなので、血の苦手な方には絶対お勧めしません、「死霊のはらわた」。貧血おこされたら困りますので。ワタクシ興行収入に貢献すべくツレを二人伴ったのですが、双方ドン引きしておりましたわ、いや、無理もないけど。かくいうワタクシとて思わず顔を背けたり「きゃ~、やだ~!」とばかりにギュッっと目をつぶっちゃうシーンが幾つもありましたもんね。滅多にないこんですよ、こういうこと、私には。
だって「死霊のはらわた」見た直後に食べたのがトマトスープのパスタという、これまたひたすらスープが真っ赤な料理でしたからね。どれだけ赤が好きなんじゃ!
はい、そうです、映画見てる間はドン引きしてても、鑑賞後の食欲には影響ありません、この映画。いや、むしろ普段より食べたくなるかな? というのは、別にグロくないから。
もちろん凄惨なシーンはあふれる程にあるのですが、作り手側に自分達が映画で表現している残酷描写に淫している部分がないからなのね。
この映画では、とにかく人体を刻みます。
まさに「一寸刻み、五分試し」で、人の体を死に至るまでちょっとずつ切ったり穴をあけたり毟ったりしていくんですが、「死霊のはらわた」の場合その過程がワリと早いです。必要以上に時間をかけない。激しい苦痛を与えはしても、その苦痛をひきのばすことに喜びを見出している「なぶる」という部分がないのです。だから意外と見終わった後は清々しいのですよ。作り手が自分の作り出した残酷なシーンに酔い痴れている最も吐き気を催す部分がないから。
それは「死霊のはらわた」のオリジナルでも同じ事でした。だからこのリメイクバージョンは、本当に忠実に「死霊のはらわた」の世界を現代に甦らせたんだと言えますね。