「グランド・マスター」見て参りました。
公式サイト(こちら) をご覧になればお分かりのように、メインキャラである3人は過去幾つかの作品で共演しております。チャン・ツィーイーは「グリーン・デスティニー」でチャン・チェンと、「HERO」ではトニー・レオンとしとねを共にした仲ですし、「レッド・クリフ」でのトニーは主君であるチャン・チェンの側近でした。それぞれ監督は違うものの、かつてはわりない仲であったこの3人が「グランド・マスター」ではどうからむのか……というのが今回、一番期待のかかるところであります♪
その三角関係(?)がどうなったかはさておき、「グランド・マスター」、見どころはやはりこの3人の美しさ、それに尽きますね! 皆さん容姿も美しいのですが、それにも増して動きが美しい、そしてそれに華を添えるのが衣装の美しさなのですよ。美術の素晴らしさ、構図の絵のような美しさは「007 スカイフォール」に匹敵するものがあります。
衣装は特に前半で女性達が着ている服の襟元の装飾が素晴らしいのです! 顔がアップになると首をおおうスタンドカラーから襟ぐりまでが一緒にアップになるのですが、刺繍やビーズ、時にはレースまで使われて丹念に緻密に細工されているのですよ~。これはもう、手芸好きにはたまらん! と思いましたわ~。またその肩口に揺れるイヤリングがよく似合っていてステキなんですよね~~~! 髪が漆黒だと服や宝石の色がまたよく映えるのですわ~。
これはチャン・ツィーイーだけの話ではなくて、武術家が集まる妓楼に控える娼妓達の衣装もまたゴージャスでよかったんですよね。
後半になると時代がガラっと変わってしまうので、衣装を愛でる楽しさが失われるのが残念でした。後半での見物というと、私にとっては珍しいチャン・チェンのスーツ姿ぐらいですかね~。そのスーツで敵をなぎ倒してゆく様子が実にセクシーでしたが。
3人ともこの映画のためにカンフーの修行を重ねたというだけあって、動きもさることながら視線の鋭さがハンパないんですわ~。この目がいいんですよね! この目から放たれる殺気こそがブルース・リーがこの世に遺したカンフーという映画ジャンルの神髄。それを受け継いだ3人の両眼から放たれる気迫、気概、そこにこそリアリティーが宿っているのですよ。この美しさは是非本編でこそ味わって欲しいと思いました。