トニー・レオン、カンフー映画は当分こりごり!?女性相手の格闘シーンに苦戦続き(シネマトゥデイ) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130531-00000019-flix-movi
4年ものハードなトレーニングを経て主演に挑んだ映画『グランド・マスター』で、リアルな拳法を披露しているトニー・レオンが、「楽しい、面白いことは何もなかった」という壮絶なアクションシーン撮影の日々を振り返った。
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伝説の武術家イップ・マンの知られざる実話を基に、中国各地のグランド・マスター(宗師)たちの壮絶な生きざまを描いたウォン・カーウァイ監督作『グランド・マスター』。大役を担ったのは、監督と長年の相思相愛関係にあるトニー・レオンだ。「監督の言葉に疑いを抱くことはあり得ない」と語るほど、ウォン監督に絶大な信頼を寄せるトニー。とはいえ2度も骨折したり気管支炎にかかったり、今作の撮影はまさに肉体の限界への挑戦だった。
中でもヒロインを務めるチャン・ツィイーとの一騎打ちのシーンは、苦労もひとしおだったと見える。「女性の衣装は薄いため、体を防御するサポーターをあまり着けられません。だから強くたたいたり足を踏んだりしないよう、とても気を使いました。そうはいっても、人間と一緒にカメラも動くわけですから、拳が強く入ったり花瓶を割ったり、いろいろなハプニングに見舞われましたね」と苦笑い。
自身の骨折については「アクション演技にケガはつきもの。それは覚悟の上でした」と大人の返答をしつつも、「格闘シーンの撮影では、60テイクを重ねてOKが出たのは一つだけ、ということもありました。まさに血と汗の結晶です」と告白。「カンフー映画はもう十分かな?」と冗談半分に本音を漏らす。
完璧主義で知られるウォン監督が、グランド・マスターたちの魂をスクリーンに焼き付けるべく、構想17年の末に完成した今作。アートの域に達した絢爛(けんらん)たるアクションシーンの裏側には、やはりただならぬ苦労があったのだ。アクションエンターテインメントの新たな地平を切り開くカンフー映画の進化形を、大画面でぜひ堪能してほしい。(取材・文:柴田メグミ)
映画『グランド・マスター』は全国公開中