エディ・レッドメイン インタビュー 憧れの『レ・ミゼラブル』、マリウス役で掴んだ夢(cinemacafe.net) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130620-00000005-cine-movi


「最初に完成した映画を観たときは本当にドキドキしたよ。だって、僕も『レ・ミゼラブル』のいちファンで、期待でいっぱいだったからね。でも、映画の序盤で、ヒュー・ジャックマンが釈放状を破り、紙吹雪のように宙を舞うシーン。僕は思わず涙してしまったんだ。あの瞬間、この映画は間違っていない、と思ったよ」。

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そう語るのは、日本だけで58億円という驚異的な興業収入を記録し、社会現象とまで言われた映画『レ・ミゼラブル』で、マリウス役を演じたエディ・レッドメイン。『マリリン 7日間の恋』や『HICK-ルリ13歳の旅』などに出演し、正統派なルックスや少年っぽい笑顔で、日本でもじわじわと女子人気を拡大しているエディ。今回、初来日を果たした彼は、これからの更なる人気上昇を確信させる、紳士的なナイスガイ!

エディが「レ・ミゼラブル」に出会ったのはまだ少年の頃。「8歳か9歳くらいのときに初めて舞台を観て、(ストリート・チルドレンの)ガブロッシュになりたい! と思っていたんだ。彼は大人たちを相手に、まるでロックスターみたいじゃない? 家族でドライブするときも、車の中でサントラを聞いてた。いつも兄がヒュー・ジャックマンのパートを歌い、僕はラッセル・クロウのパートを歌っていたんだよ」。

それから約20年後。以前、まだ俳優として駆け出しだったエディを起用し、それから交友関係を続けていた監督、トム・フーパーと再び『レ・ミゼラブル』で仕事をすることになる。「大好きな『レ・ミゼラブル』に関わることは、まさに“dream come true”だよ!」と身を乗り出して想いを語るエディ。本当に『レ・ミゼラブル』が好きで、ハートの熱い俳優なのだ。

エディが演じたマリウスは、裕福な家族の反対を押しのけて、革命運動に関わる若き学生。エディとマリウスの共通点の一つは、エディも名門イートン校出身(ウィリアム王子と同級生!)のエリートであること。両親、兄弟ともにエンターテインメント業界とは全く無縁な家庭環境に育ちながらも俳優を志したそうだが、もしかするとマリウスのように家族から反対を受けた…?
「両親は昔から、僕が俳優になることをサポートしてくれたよ。『俳優じゃなくて、プロデューサーとかはダメか?』とはよく言われたけどね(笑)」。

「『レ・ミゼラブル』に関しては、家族全員がファンだから、兄なんかはオーディション中、毎日のように『受かったか? 受かったか!?』ってメールしてきたよ(笑)。しかも、僕が実家で歌のレッスンを受けることがあって、監督も来てたんだけど、まだ赤ちゃんの姪っ子を連れてきて『コゼット役で出演できないか!?』と監督に訊いていたくらい! プレミアにも家族総出で来てくれたし、とても興奮していたよ」。

教養があって、家族に愛され、さらにイギリスの伝統的ブランド「バーバリー(BURBERRY)」のモデルも務めるルックスとスタイル。加えて、俳優で歌も上手いなんて、ちょっと完璧過ぎ…!?

トニー賞(ミュージカル界のアカデミー賞)受賞の経験もあるエディだが、ミュージカル映画へ出演することは、また一つ新しい挑戦だった。実は、本作はミュージカル映画としては画期的で、先に歌を収録し、後に“口パク”で撮影するという一般的な方法ではなく、ライヴで歌いながら撮影をしているのだ。
「ライヴで歌うことはチャレンジだったけど、ほかの方法でこの映画を撮ることは考えられないね。アマンダ(・セイフライド)とヒュー(・ジャックマン)は、通常の方法でもミュージカル映画に出演しているけど、歌に口を合わせることで頭がいっぱいになってしまって、自由に演技ができなくなるって言ってたんだ」。

「ただ、もちろん、20テイクあるときは、歌も20回歌わなければならないし、声が枯れてしまうこともあったよ。みんな、ライヴで撮影した後のポストプロダクションで、声が掠れている部分なんかは後で歌だけ録り直すと思っていたんだ。でも、完成した映画の99.5%は、ライヴで撮った歌だよ。観てて、『なんで僕のあのシーンも使っちゃったんだろう…』って思うところもあったけどね(笑)。トムは完璧さよりも、生の雰囲気を重視してだんた」。

監督の“ライヴ”へのこだわりは、クライマックスのバリケードのシーンにもあった。
「あのシーンでは、20人の学生に加えてエキストラも40人ほど、さらにカメラクルーも全員、民衆の恰好をしていたから、もうどこにカメラがあるか分からない状態だった。その状況で、トムが『アクション!』と言った瞬間、上からピアノが降ってきた…! 僕たちは必至にバリケードを作り、本当に恐怖感があった。だからこそリアリティのあるシーンになったと思う」。

エディ自身の最大の見せ場といえば、ソロの「カフェ・ソング(Cafe Song)」。「あの撮影の日のことはもう記憶が真っ白になった程、緊張した」と笑いながらふり返る。
「だって、撮影スタッフは『アン・ハサウェイの“夢やぶれて(I Dreamed a Dream)”が素晴らしくて泣けた!』とか、『ヒュー・ジャックマンの歌に感動した!』とか、毎日のようにうわさしてたんだ。僕の撮影日が先延ばしされればされるほど、どんどんプレッシャーは増していったわけで…(苦笑)」。

最後に、『レ・ミゼラブル』にちなんだ恋愛の質問を一つ。もしエディがマリウスの立場だったら、コゼット(アマンダ・セイフライド)とエポニーヌ(サマンサ・バークス)、どちらを選ぶ?
「それはエポニーヌだよ。小さい頃から彼女に憧れてたからね。セクシーで、ちょっと生意気で、派手な帽子も被ってないしね!」。