2週目のはずなのに何故かシネコンでの上映回数が激減していた「ウルヴァリン SAMURAI」。ネットでチケットとる際も開始が2時間程先に迫っているのに私以外に席を押さえている人がいないという不思議。
なんで?
なんで天下のヒュー様の当たり役ウルヴァリンなのに、こんなに人入ってないの?
シネコンに着くといつになく人が多い。通常のレディースデイの時よりされあに三割り増しって感じ。これ、ひょっとすると福山さんの「そして父になる」目当て? 「ウルヴァリン」もそれで観客持って行かれた???
シアターに入ってみると、観客の数はやはり多いとは言い難い。「レ・ミゼラブル」の時はいっぱいだったのになあと、ちょっと悲しい。痩せこけたり老けメイクだったりするジャン・バルジャンより、ヒュー様、ウルヴァリンの時の方がずっとかっこいいのに(何よりその胸板。惚れ惚れします)。
でも、あとからわかったのだけど、この時ここにいた観客の皆様は、全員が筋金入りのヒュー様ファンでした。だってクレジットの最中に席を立つ人誰もいなかったもんね。オマケ映像が終わってからもね。
と、ここまで書いたのが9月26日。
このあといろいろ忙しくって続きを書くことができない内に時だけはゆきすぎてあっという間に10月になっちゃいました。と言いつつ、用事の合間を縫ってちゃっかり字幕3D版も見て来たんですよね。
ところがこれがまあ私としたことが半分ぐらい寝ちゃって。ヒュー様を前にしながら何たること!
う~ん、でもねえ~、無理もないかなあと、ついつい思っちゃいましたねえ。目覚めている時には何とか起きていようと必死で目を見開いていようとつとめながら、その努力が水泡に帰すのを感じつつ。確かにすっごく眠いせいというのもあるけれど、この内容じゃあ二度目の鑑賞に耐えないな、と。
だってストーリーがあんまりにも単調なんだもん!
何と申しましょうか、日本列島の下半分ぐらい使って追いつ追われつの鬼ごっこやってるだけのようなものですからね。その中にウルヴァリンの細かな感情の起伏が折り込まれているとはいうものの、メインとなるのが彼一人ではねえ。
さらに残念なのが、見るほどの価値のある男がほぼ彼一人しかいないということ。若くていい男は他にはおらんのか?! 日本の誇る真田広之さんが出ているのは嬉しいけれど、役柄上映画の中ではいっつも怒ってるんですもの。それじゃ見てても心弾まないです。しかもプンスカしてる理由が「欲しいものが手に入らない」程度のもの。子どもか、あんたは。
どうもねえ、日本人キャラが何考えてるのか男女とも理解不能なんですよね。彼らは一体如何なる理由があってそのような行動をとるのか? 劇中、一応説明はなされるんですが、それが「とってつけた」以上のものではないんですよね。人物が行動を起こす動機となるにはあまりにも薄弱なのですよ。いくら登場人物の大半が日本人だからといって、そこまで何考えてるか分からなかったらドラマにならないわ。
とはいえ、二度目に見ると退屈してしまう一番の理由はやはり物語に起伏が乏しいことでしょう。五回続けて見ても飽きることのない「スター・トレック イントゥ・ダークネス」と比べたら、盛り込まれているストーリーは13分の1ぐらいじゃないでしょーか。
ええ、私、「ウルヴァリン」見たことで気づいたんですよ。「イントゥ・ダークネス」って全13回のTVシリーズ分の内容をギュッと凝縮して一本の映画に収めたようなものだって。厳密にはかったわけではないけれど、10分に1本ぐらいずつの短い物語があって、それらが幾つも濃密に、かつ精密に緻密にからみあってひとつの長い作品に仕上がっているような感じです。TV出身のJJ監督ならではの作り方なのでしょうか。「イントゥ・ダークネス」は言ってみれば「シーズン2」ですから、メインキャラの紹介なんか全部すんでる分、全ての時間を物語に使えるので、よりおもしろさが増しているのでしょう。
3Dとしても「イントゥ・ダークネス」の方がそれらしかったと思います。ヤリが飛んできた時には思わず身をかわしてしまったし、ベネ様の腕がこちらにむかってにゅっと突き出されるシーンではいちいち「萌え~♪」とか心の中で言ってたし。ところが「ウルヴァリン」の方は……確かに眠かったし実際に寝てたとはいえ、どこが3Dだったの? で終わってしまって……。もう見慣れてしまったので3Dを見てもそれと気づかなくなってしまったのでしょうか、私。
なんだかんだと書きましたが、それでも「ウルヴァリン SAMURAI」はヒュー様とXメンのファンには外せない作品ではあります。これまでの作品と次の作品の立派な架け橋となってますからね。それにヒュー様の肉体は何を置いても見る価値充分! まだの方は2Dで充分だと思いますが是非ご覧下さいませ!
あ、これ書いていいのかな? 塗りが厚めですが相変わらず美しいファムケ・ヤンセンも出てますよ~ん♪