レクター博士にヒッチコック 米テレビ業界の新たな潮流は「ヒット映画のドラマ化」(クランクイン!) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131117-00027807-crankinn-mov

現在、スティーヴン・スピルバーグやデヴィッド・フィンチャー、ジョン・ファブローといったヒットメーカーたちが、テレビドラマをより面白いものにし、大 物監督によるテレビシリーズは、もはや当たり前となりつつある。そんななか、アメリカテレビ業界に新しい流れが出始めた。映画とドラマの垣根が低くなった ことを象徴するような――そう、映画のドラマ化である。 例えば、2013年9月に全米で第1話が放送され、1190万人もの高い視聴者数を獲得したの が、映画『アベンジャーズ』のスピンオフ『Marvel’s Agents of S.H.I.E.L.D.(原題)』。同作では、映画版で死んだはずのコールソン捜査官が精鋭部隊を率い、怪事件を解決していくというもので、現在も安定 した人気を誇っていることから、別のマーベル作品のドラマ化も噂されている。ほかにも、『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクター博士の若き日を描いた 『Hannibal(原題)』(シーズン2製作決定)、サスペンスの巨匠ヒッチコック監督の代表作『サイコ』の前章『Bates Motel(原題)』、ジョニー・デップ主演の映画『スリーピー・ホロウ』をベースにしたダークファンタジー・スリラー『Sleepy Hollow』など、ヒット作の名がズラリ。『ダークナイト』のゴッサム市警をメインに描いた『Gotham』の製作も決定している。

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  そして、まだ放送こそされていないが、ミニシリーズでの放送が決定した『ローズマリーの赤ちゃん』、パイロット版のGOサインが出た『ウエストワール ド』、映像化の企画が持ち上がっているレベルでは、『エクソシスト』『アウトブレイク』『12モンキーズ』『スクリーム』等、ドラマ化が実現すれば、観て みたいと思うタイトルばかりだ。 この流れについて、メジャー会社の宣伝担当は、「映画のドラマ化が増えている背景はメリットが大きいことでしょうね。一 番のメリットは、抜群の認知度があることです。宣伝的な面からすると、宣伝で最も大変なのは0を1にすること。その点、ドラマにする時点で多少でも認知さ れているのは大きなアドバンテージとなり、それはつまり、宣伝費の削減にもつながります。次に、制作サイドの観点からすると、映画にはスケール感がありま すが、2時間で終えなくてはいけない。でも、ドラマではキャラクターや物語など、緻密に描けて、小説的なアプローチもできる。そういったところが魅力なの だと思います。ただ、映画が公開された時点で作品に“色”がついているため、それを踏襲するのか、世界観に変化をつけていくのか、そこの判断をくだすのが 難しいでしょうね」。

 また、ネタ不足なのでは? と聞くと、「逆に、作品ラインナップはバラエティに富んできているため、ネタ不足だとは感じていません」と話す。しかし、別の関係者は「映画同様、やはり ネタ不足感は否めません」と、意見はまっぷたつ。とはいえ、本国との関係で話せないが、日本で放送予定の作品はいくつかあるとのことなので、映画がどう料 理されているのか、日本上陸の日を楽しみにしたい。