仮面ライダー出身俳優ブレイクの秘密 プロデューサーが明かすシリーズの転機とは?(クランクイン!) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131214-00028277-crankinn-movi

“平成ライダー”の愛称で親しまれている、平成になって初めて制作された『仮面ライダークウガ』以降のライダーシリーズ。現在、「同シリーズで仮面ライ ダーを演じた若手俳優はブレイクする」と芸能事務所から絶大な注目&支持を集めるライダー枠だが、なぜ、このようなブレイク現象が起きているのだろうか。 平成ライダーシリーズの多くでプロデューサーを務める、東映 映像本部 テレビ企画制作部 武部直美氏に聞いた。 武部氏の話に入る前に、まずは、平成ライダーシリーズに、どのような若手俳優が出演していたのか、代表的な人物を振り返っておきた い。平成ライダー第1弾『仮面ライダークウガ』のオダギリジョーを筆頭に、『仮面ライダーカブト』の水嶋ヒロ、『仮面ライダー電王』の佐藤健、『仮面ライ ダーフォーゼ』の福士蒼汰、『仮面ライダーキバ』の瀬戸康史、『仮面ライダーウィザード』の白石隼也など、“今”を代表する人気俳優たちがズラリと並ぶ。

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  よくぞここまで、といった感じだが、「シリーズ当初は、どこの事務所に話を持ちかけても断られ、30人くらいピックアップしてあった若手俳優は全滅。だか らといって、何年か役者をやっていて、なかなか芽が出ないという人たちにオーディションでお会いしても、やっぱり、そんなにいいわけではないんです。あと は、知り合いの芸能事務所のマネージャーさんに“若い男の子はいませんか?”と聞いてまわり、雑誌に良さそうな子が載っていたら声をかけと、あのころは、 ひたすら若い男の子を探しまわっていました」と、武部氏は振り返る。しかし、今や“若手の登竜門”的存在となった仮面ライダー役。もちろん、転機があっ た。

 「すべての事務所といったら大げさかもしれませんが、受け止め方を変えたなぁ、と感じだしたのが、『~カブト』や『~電王』あたりでしょうか。当時、水 嶋さんは大手事務所の研音に所属し、大手が秘蔵っ子を出すんだと、業界内で変わりましたよね。そして、次の『~電王』の佐藤くんで、セブンティーンやニコ ラといった女性誌や漫画誌の表紙を飾るようになり、ファン層がぐっと広がりました。あとは、『~キバ』の瀬戸くん。この3人がいたからこそ、うちの事務所 も秘蔵っ子を――と、後が続いた気がします」。

 このように、各事務所のブレイク最有力候補がライダーを演じることに加え、武部氏は、「やはり俳優として鍛えられる部分が大きいのではないでしょうか」 と付け加える。 「とにかくライダーの仕事はハードなんです。朝5時とか6時出発の撮影のために朝3時ごろに起きるのはざらで、休みはほぼゼロ。冬は日が 短くなるため、スケジュールはより厳しくなる。そこに『MOVIE大戦』シリーズや『ヒーロー大戦』シリーズ等の映画の撮影が加わると、さらにハードにな ります。そんな状態が1年近く続くわけです」と過酷な撮影を通して、俳優たちが強くなっていく背景を説明。

 「また、ライダーはドラマ部分にも力を入れているので、脚本がしっかりしている。つまり、演技力も必要になってくる。そうなると、体力や演技力、礼儀や 取材やイベントの対応の仕方等、たった1年でいろんなことが吸収できるというか、吸収せざるを得ない。まさに急成長ですよね。だからこそ今後に繋がり、ラ イダーの1年が運命を変える1年になるんだと思います」。
 
 この10月からスタートしたばかりのライダー最新シリーズ『仮面ライダー鎧武/ガイム』で主人公を演じる佐野岳は、『~ウィザード』の白石隼也と同じ く、JUNONスーパーボーイ・コンテストの出身者と、ブレイクの要素は大きい。これまでの平成ライダー出身者に続くことができるか、注目である。

 『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』は12月14日公開。