水嶋ヒロ、“完璧な執事”熱演も自分との共通点は「あるように思えない」!?(クランクイン!) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140115-00028820-crankinn-movi
実に3年半ぶりとなる映画『黒執事』で、世界規模で人気の高い“完璧すぎる悪魔”を熱演した水嶋ヒロ。出演に至った経緯、作品への熱い思いを語った。 久しぶりの映画主演作に水嶋が選んだ作品は、全世界のシリーズ累計発行部数が1800万部を突破し、世界42の国と地域で翻訳されている超人気コミックの実写映画化『黒執事』。
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主人公の黒執事セバスチャン役をオファーされた水嶋は、「僕としてはとっても難しい役だったし、あれだけ素敵なビジュアルが先行しているマンガだからこそ、僕よりもふさわしい人がいるんじゃないかというところでお断りをしていたんです」と話す。事実、セバスチャンは「女子が選ぶマンガ“イケメン”キャラ」で第1位を獲得するほど人気のあるキャラクターで、知性と実力、品格と容姿を兼ね備えた完璧な執事であり、悪魔という設定。
「プロデューサーさんと何度もお会いするうちに仲良くなり、『一緒に映画を作っていかないか』というお話をもらいました。作る側には興味があったので、すぐにやりたいとお返事して、そこから1年半くらいかけて世界観を含めて作り上げていきました」。その後、再度の出演オファーを受けた水嶋は、「自分が面白いと思う作品、つまり自分が出たい作品を作り上げてきたので、断る理由もなくなっていたし、役作りの期間が半年間あるということも見えていたので、出れるかもしれないなという思いが出てきました。それに、僕を必要としてくれている喜びも膨らんで、作品に対する愛着もありました」と、最終的に役を引き受けた経緯を語ってくれた。
映画は、マンガを原作にしながらも、舞台設定を大幅に変更し、完全オリジナルストーリーで展開されている。水嶋自身は、マンガのキャラクターを意識したのかを訊ねると、「中身は完全にマンガを意識しました」との返答。では、水嶋の思う、セバスチャン像とはどういった人物像なのだろうか。
「何年も長い間、人間界に居座り続けている人なので、人間の何かに興味があるはずなんです。僕が思うに人の上っ面よりも奥に潜んでいるもの。それは人間のもつ醜さだったり、そこに美しさや面白みを感じていると思うので、僕はそういった設定で内面を作り上げました」。
外見的要素については、「外身は、寄せられる代物じゃなかったので、変えさせてもらいました」と話す。とはいえ、水嶋は、衣装や小物といった細部まで入念な打ち合わせを重ね、完全な世界観を作り上げた。
それらこだわりが映し出された結果なのか、セバスチャンは本作の中で圧倒的な存在感を放つ。その存在感は、まるで、水嶋こそがセバスチャンなのではないかという錯覚すら起こしそうなほど。しかし、水嶋は、セバスチャンと自分の共通点すらも「自分ではあるように思えない」という。「普段はおっちょこちょいなところもいっぱいありますし、笑われちゃうようなことをしちゃってることもありますし…そういう自分を知っているからこそ、すごく遠い存在な気がしますね」と苦笑いでセバスチャンを評した。 本作では、アクションシーンも重要なファクターの1つ。ここでも水嶋は「せっかく役作りの期間があるのだから、完璧に立ち回りを覚えて現場に臨みたいというお願いをしたんです。本編でアクションを3つこなしていますが、それを先に作ってもらって、半年間かけて、ひたすら反復練習をしました。そうすることで、現場で一番最高のパフォーマンスを発揮できるという気がしたんです」と強いこだわりを持って臨んだ。
事実、出来上がったアクションシーンは、本格的でありながらも、セバスチャンらしい上品さと優雅さを感じさせる、印象深いシーンに仕上がっている。
見応えのあるアクションとスリリングなストーリー、そして全編を通して描かれる幻想的な世界観。原作マンガが女性から高い人気を得ているために、女性向け映画と思われがちな本作だが、実際には男性からも高い支持を得るのではないかと感じられる。
「僕はこの作品は内容からしても、大人から子どもまで幅広い世代の人に観ていただけるものだと思っています。男性が観ても絶対面白いはずなんですよ。いろいろな見どころがあるからこそ、多くの人に分け隔てなく観て欲しいなと思います」。制作から携わり、深い思い入れを持つ作品だからこそ、水嶋はそう胸を張って作品をアピールしてくれた。
映画『黒執事』は2014年1月18日より全国公開。(取材・文:嶋田真己)
ヘアメイク:亀田雅(aiutare)
スタイリスト:徳永貴士