Jホラー完全復活となるか?『呪怨』新作を筆頭に日本のホラー続々公開に(クランクイン!) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140628-00031518-crankinn-movi
「日本国民が選ぶ最も怖い映画シリーズ」(2014年1月27日・28日、1800人を対象とした“ショウゲート”リサーチによる)で第1位に輝いた『呪怨』が、『呪怨 -終わりの始まり-』のタイトルで5年ぶりにスクリーンへと帰ってきた。しばらくの沈黙を破り、なぜ今、『呪怨』を公開するに至ったのだろうか。同作のプロデューサーに話を聞いた。
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プロデューサーの話に入る前に、まずは、ホラー映画を取り巻く現状を確認しておきたい。
一世を風靡した映画『リング』が、2002年にハリウッドでリメイクさされて成功を収めたのを機に、アメリカで“ジャパニーズホラー(Jホラー)ブーム”が起こった。以降、アメリカではJホラーに注目が集まり、2004年と2006年にはサム・ライミプロデュース、清水崇監督により、『呪怨』が『The Grudge』『The Grudge2』(日本版タイトル『THE JUON/呪怨』『呪怨 パンデミック』)のタイトルでハリウッドリメイク。ほかにも、『仄暗い水の底から』が『ダーク・ウォーター』、『着信アリ』が『ワン・ミス・コール』など、Jホラーのリメイクが相次いだ。もちろん、日本でもJホラーが盛り上がった。
しかし、徐々に映画製作者連盟が発表する「興行収入上位作品ランキング(最低でも興収10億円以上)」にホラー映画のタイトルが載ることは減り、Jホラーの立役者、一瀬隆重氏が代表取締役を務める製作会社が法的整理に入ったと報道されるなど、Jホラーブーム収束はあっという間だった。そして今、Jホラーは――「90年代後半の活況を取り戻しつつあります」と口にするのが、『呪怨 -終わりの始まり-』のプロデューサーだ。
「この『呪怨』は、日本を代表する映画シリーズです。逃げ場のない恐怖はそのままに、新たな呪いのドラマを展開させたい、と常に考えていました。また、『貞子3D』然り、『クロユリ団地』然り、近年は毎年のようにJホラーでヒット作品がでるようになったので、タイミング的には今が良い時期ではないか、ということで企画しました」。
現在、同作は「アジア14ヵ国ほぼ全地域での公開が決定し、台湾は7月4日、韓国は7月10日の公開を予定しています」とのこと。Jホラーブーム完全復活!! となりそうか。
「この『呪怨』は人気のあるシリーズなので、続けていきたいと思っていますが、今後はまだわかりません。ただ、『呪怨』とともに、世界に通用する新たなホラーシリーズを展開していければ、と企画を練っているところです」。
今後、単館公開系のホラーのほか、8月23日公開の『喰女-クイメ-』、漫画家・楳図かずおが初の長編映画監督を務める『マザー』が9月27日に公開と、コンスタントにホラー映画が公開されていく。
別のホラーに詳しい関係者は言う。「ホラーがブームになるのはうれしいですが、大作系の公開が増えるだけで、低予算のホラーに関していえば金銭的な面の恩恵はほとんどないかと(笑)。とはいえ、ホラーブームを背景に企画は通りやすくなるでしょう。ただ、ブームに乗っかれと量産していくと、飽きられるのも早い。脈々と作っていくだけですよね、小粒ホラーを(笑)」。
今後、Jホラーはどうなっていくのか。その動向に注目だ。