ハリー・ポッターでいい子に育つ?ハリーに感情移入する子ほど偏見を持たないと判明(クランクイン!) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140810-00032226-crankinn-movi
世の中から差別や偏見をなくす鍵が、実はハリー・ポッターにあるかもしれない……。そんなことを思わせる論文が、7月23日にJournal of Applied Social Psychologyに掲載された。
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イタリアのモデナ・レッジョ・エミリア大学やイギリスのグリニッジ大学などが共同で行った調査では、ハリー・ポッターを読んだことのある学生は、移民やLGBT、難民などのマイノリティーに対して偏見を持たないことが明らかになった。特にハリーに感情移入している若い世代ほど、この傾向は高かったという。
最初に調査の対象となったのは、イタリアの34人の小学5年生たち。ハーマイオニーがマルフォイに「汚れた血」と呼ばれた場面など、登場人物が偏見に直面する部分の文章を読み聞かせ、その前後での移民への考え方の変化を調べた。すると、ハリーに感情移入した小学生ほど、移民に対して「同級生にいたらいいのに」などの前向きな発言をした。
続いて、117人の16歳から20歳までのイタリアの高校生を調査。すると、ハリー・ポッターの本や映画に触れたことがあり、自分とハリーのキャラクターを重ねている人ほど、LGBTへの理解が深かったという。
最後に調査したのはイギリスの大学生71人。年代も18歳から44歳までと幅広いのだが、ハリー・ポッターを読んだことのある人や映画を見たことのある人は、難民問題についての知識もあり、難民について理解を示した。「ヴォルデモートのようになりたくない」と考えている人ほど、この傾向は高かったという。
この論文では、「ハリー・ポッターを若いうちに読む(または映画を見る)と、マイノリティーへの理解が深まり、偏見を持たない人間に育つと言えそうだ」と結論付けている。作者のJ・K・ローリングは2003年のインタビューで、「ハリー・ポッターは重いメッセージの込められた本ではない」と語っている。しかし、純潔の魔法使い、混血、そしてハーマイオニーのようなマグル生まれ、さらには人狼まで幅広いバックグラウンドを持つキャラクターが登場する同作品は、若い世代の偏見を無くすのに一役買っているようだ。
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