流しそうめん食べたことある? ブログネタ:流しそうめん食べたことある? 参加中

私はある 派!

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はい、九州に住んでた時は地域のイベントで何度も参加することができました、流しそうめん。


あの地方は流しそうめんが特に好きな所で、竹を切ったりして作る大がかりな「流しそうめん」のやり方では年に何回も楽しめないということで、わざわざ「流しそうめん器」なる電動の機械を開発しちゃったりした、いわば流しそうめんの本場。電動のは確かドーナツ型の器の中をそうめんがぐるぐる回り続ける仕組みだったと思いますが、地域のイベントで行われた「流しそうめん」は高低差を利用してそうめんを上から下へと流し落としてやるのです。あたかも竹を半分に割ってしつらえられたウォータースライダーでそうめんがすべりおりてくる感じ。


さて、高低差といっても、上は大人がよいしょっと持ち上げてそうめんを箸で入れてやれる高さで、下はとられそこなったそうめんを受けるザルと水を受けるバケツを置いた上ぐらいの高さになるので、せいぜい一メートル数十センチぐらいだと思います。でも長さは、イベントだったりすると何十人も集まりますからかなり長くしなければならない。必然的に勾配は緩くなります。そこをムリヤリそうめんを上から下まで流し通してやらなければならないわけですから、勢い水量は多くなる。


つまり、目の前を結構なスピードでそうめんが流れていくわけですよ。これは流しそうめん器でもしっかり再現されておりますが、「流しそうめん」という風流な言葉の響きとは裏腹に、流れていくそうめんは追うのが一苦労な程、速いです。


「あ、そうめんだ!」

と思ってから箸を突っ込んだんでは絶対間に合わない!

目当てのそうめんはとっくに下流へと流れ去っております。

だから流しそうめんを食べる極意というのは、まず箸を突っ込んだらそのまましばらく置いといて、そこにそうめんがひっかかってたまるのを待つという、甚だ横着なものなのですね。


ゲーム感覚で逃げるそうめんをつかまえるのが楽しければそれでいいですが、「あたしゃあお腹空かせてここにそうめん食べに来たのよ!」というアタシみたいな意地汚い人間はひたすら箸で堰を作ってそうめんがたまるのを待っては、口に運ぶという作業を続けます。あ、もちろん口に入れる前につゆにはつけますけど。


ま、「流しそうめん」は夏の風物詩として楽しむのが第一で、腹を満たすのとは別物だと考えるのがよろしいかと……。


ところで私が参加した「流しそうめん」ではそうめんの他に缶詰のみかんとかチェリーが時折流れて参りまして、これはもうホントに獲物を狙う水鳥の如く素早く箸先を突っ込まないと取れないので、これはこれで結構真剣に狙いをつけて機会をうかがってましたね! そうめんばかりだと流れてくるのが白いものだけなので見た目味気ないからと始めたものなのかもしれませんが、どうしてどうして、「流しそうめん」の一興として非常に効果的なものでした。特にお子様達には好評で……小さいお子さんだとそうめん、流れてると箸でとれないんですよ……みかんやチェリーばっかり食べてる子もいましたね。


大体小さいお子様は「流しそうめん」の高低差がついた構造上、最も下流の辺りにしか立てないんですが、上流に私みたいな意地汚い大人が陣取ってるとそうめん全部食べられちゃっててもう全然流れてこなかったりするんですよね。


流れている間に撮られ損ねたそうめんは出口でざるにひっかかってたまるようになっているのですが、しかしそこにあるそうめんはもう流れていないわけで、「流しそうめん」の範疇には含まれないのですよ。幼くても「オレは今日は『流しそうめん』を食べに来たんだ」とプライドがある子達はそんなの見向きもしません。でもね、みかんやチェリーなら「流しそうめん」じゃありませんから、流れてなくても平気で食べられるんですよ。よくできたシステムだと思いました。


むろんざるにたまったそうめんはある程度の分量になると回収されて、また上から流されて見事「流しそうめん」としてカムバックできるわけでね。年月をかけて、見事なシステムにできあがっているものだと思いましたよ、「流しそうめん」。


流しそうめん器はぐるぐるぐるぐるとせわしなくて、別に懐かしいとも思わないのですが、あの暑い夏の夕べに地域一丸となって楽しめる「流しそうめん」は、今でもいい思い出となっています。


できれば今度は缶詰のチェリーじゃなくて、アメリカンチェリーが流れてくるのに参加したいと思いますが♪(あればね)





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