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最後に読んだのはもう随分前。まだ20代だったと思う。
最初に読んだのは確か13才頃。
あまりのおもしろさに一気に読んで、そのロマンチックさにしばらくうっとりしていたのを思い出す。
その甘い感覚は今読み返しても健在で、結末は百も承知なのにやっぱりうっとりしてしまった。
ここで描かれている未来は今とは違い、過去の冷戦時代に核戦争が起きたことになっている。
キューバ危機って、今でも繰り返し語られ映画でもよく取り上げられるけれど、当時の世界って、本当にいつ核戦争が起こってもおかしくないという、まさに一触即発の状況の中でアメリカの人々が暮らしていたんだということが、このトシになって初めて理解できるようになった。そのワリには核による放射線被害の深刻さがほとんど伝わってなくて、単にその爆弾の威力が「国を滅ぼすだけの絶対的な火力」としか思っていないようなのが不思議なんだけど。それは「夏への扉」を読んでもそうなので。とはいえそれは本筋には関係ないことなので、ここでは割愛。
今更思うけれど、ハインラインの物語はおもしろい。この人は抜群のストーリーテラーだった。今、時代がようやく彼の作品を余すことなく映画化できるようになったのだろう。「プリデスティネーション」のめくるめくおもしろさには目眩を覚えるほどだった。今度は「月は無慈悲な夜の女王」がブライアン・シンガー監督で映画化されるそうで、とても楽しみだ。SF映画というと「ブレードランナー」以来フィリップ・K・ディックばかりがもてはやされてきたけれど、次はハインラインが来るのかもしれない。ポール・バーホーベンの「スターシップ・トゥルーパーズ」に続く傑作がどんどん生まれてもおかしくないのだ。
原作そのままの映画化ではないけれど、「インターステラー」は結構「夏への扉」の影響を受けているような気がする。一種のタイムトラベルと人工冬眠を組み合わせた愛の物語だから。長い年月をかけても、交わした約束を守り通す話でもあるし。
「夏への扉」と「インターステラー」には60年近くの隔たりがあるのだけれど、でも、これらの作品が好きな人の感動するポイントは同じなのだと思う。
それは人が幸せを感じることのできる心情、「愛」と「信頼」なのだから。
60年が600年でも6000年でも人が人である限り、それは変わらないのだと思う(「ハムナプトラ」もそうだだから)。
なんてことを思った4月の最終日なのでした。