さて、このたびのサントリーホール一日ツアーは「サントリートピックス ブロガーイベント」だったのですが、ドリンクコーナーでコーヒーを振る舞われた後、ブルーローズで最初に聴いたのが
「マルシェ ワンコイン・コンサート ♯2」でした。
ワンコイン、すなわちたったの500円!
それで室内楽の演奏が最長90分間聴けるという、出血大サービスなコンサートなのです!
曲の合間であれば出入り自由なので(演奏中は外でお待ち下さい)、目当ての好きな曲だけ聴いて帰ってもいいという、非常にフレキシビリティーの高いコンサート。肩肘はらなくていいのでラクですよね♪ こういう気軽に音楽を楽しめる機会って、いいなあと思います。ご近所にお住まいの方が羨ましい。
この「マルシェ ワンコイン・コンサート」で演奏してくださる方々は日本を代表する一流のプレイヤー……のタマゴ達。実はサントリーホールでは室内楽を日本にもっと広めるため、若き演奏家達が一流の先生方から学べる「サントリーホール室内楽アカデミー」というシステムがあるそうで、そこでの2年の課程を終えたフェロー達のいわば卒業公演にあたる終了コンサートなんだそうです。そのためワンコインという値段設定にしているそうなんですが、フェローの中にはすでにプロとして活躍している方もいれば、有名なオーケストラに所属が決まっている方もいるとか。
弦楽四重奏 ※画像提供:サントリーホール
ピアノ三重奏 ※画像提供:サントリーホール
ピアノ四重奏 ※画像提供:サントリーホール
腕が乱れ飛んでますが、この腕がまあ皆さん美しいこと!
ボウイング見てても弓じゃなく腕にばかり視線がいっちゃって……。やっぱり「見られる」ことを意識してますよね、室内楽は。女性は曲想によってドレスの色を変えるのも当たり前らしく、出番の合間にお召し替えをしての再登場を果たした方もいらっしゃいました。
というのもこの日の演目は前半に「死」とか「不倫」とか、暗く不吉なイメージの曲ばかり集めたそうで、だから女性のドレスもダークな色調が多かったみたいなんです。
でもまあ、そんな曲ばかりでお客さんを憂鬱にさせたままじゃ帰せないってんで、後半には明るい曲やロマンチックなメロディーをもってきたので、それに合わせてドレスも暖色系のものに変えたのでしょう。耳だけではなく、目も楽しませてくれるなんて、室内楽ならではですね♪
この日は一組の演奏が終わるとその中の一人が残って次のグループと曲を紹介するという進行で、だから司会も全てフェローの方々。慣れないトークに手こずりながらも一生懸命伝えようとしてくれる姿勢に好感が持てました。
このワンコイン・コンサートでは一曲を丸ごと演奏するのではなく、ひとつの楽章だけを抜粋して聴かせてくれたので、展開が早くて90分間があっという間でした。室内楽へのとっかかりとしてはまさにいい感じですね♪
チェンバー・ミュージック・ガーデンでは他にもいろいろな形態でコンサートが行われているのですが、土曜の午前中の「マルシェ ワンコイン・コンサート」はお値段的にも一番入りやすいと思います。
来年の6月4日から開催される「チェンバー・ミュージック・ガーデン2016」もお見逃しなく!
サントリートピックス ブロガーイベントに参加しました。