4月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:603
ナイス数:33

ドラゴンの眼〈上〉ドラゴンの眼〈上〉感想
他の本を探していたら真新しい感じで出てきたのに積ん読だったかと思って読み始めたら、やっぱり前に読んでいた。今の時期、児童書で既読だからこそ読めるのかなと、ふと思う。 それはさておき、児童書に「大人の男」が出てきて読者である子ども、特に少女にむかって偉そうに話しかけるのっていつからの伝統なんだろう? 「不思議の国のアリス」? 子どもならば本の上でも物知りのおじさんの蘊蓄は歓迎かもしれないが、大人になると何でそんなに偉そうなの? と鼻につくものだ。 それでもなんでも、キングの面白さに変わりはないのが凄いわ。

 


読了日:04月23日 著者:スティーヴン キング
ドラゴンの眼〈下〉ドラゴンの眼〈下〉感想
物語も佳境に入ってから、ようやくキングが娘のために書いたという、その「ナオミ」が登場する。そして分かる。今までの話は、ナオミが王子様を救いに行くという展開のための前振りに過ぎなかったのだと。この物語の主人公は飽くまでもナオミであり、王子様その他は脇役にすぎないのだ。だからナオミが本書の中で一番いい役であるのは当然なのである。それでもなお、一つの作品として魅力的な王子様や悪役を出して読者の関心を引き続ける小説になっているのだからキングの力量恐るべしである。たぶん、元は二つ三つの思いつきなんだよ、これ。
読了日:04月29日 著者:スティーヴン キング

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