7月の読書メーター
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ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々 (ハヤカワ文庫NF)ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々 (ハヤカワ文庫NF)感想
名著との出会いは常に幸福をもたらしてくれる。この著者は表現が実に巧みで文章にうっとりしてしまう。内容は世界の破滅の可能性を描く凄惨なものなのに。エボラ出血熱が恐ろしい事は知っていたが、それを具体的に詳細かつ緻密に描写されるのを読んで心底震え上がった。生きながらゾンビになるというような文があったが、エボラにかかるというのは生命は持続してるのに身体は壊死して腐敗の行程をたどるような物。生き腐れであり、まさに身体が中から溶けていくのだ。こんな恐ろしい死に様はない。感染を止めてくれた方々に満腔の感謝を捧げたい。
読了日:07月14日 著者:リチャード プレストン