クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus
この頃映画でもドラマでもハリウッドより韓国の作品の方が面白いと感じるのは人間存在の不条理さを描くのが上手いからなんじゃないかと思う。理屈で割り切れない、理論だけでは通せない人間の持つ欲望。それを切り捨てずに描き、作品として完成させてしまえるパワーが韓国映画界にはあるのだ。
2021年12月27日 13:04
いやもちろん #ただ悪より救いたまえ 見たから書いてるんですけど。惹句が 「殺し合う理由。 そんなものは忘れたーー」 で、実際その通りの内容なんですが、それを美しく撮るってどーゆーこと？！ みたいな意外性に目を瞠ってる内にその世… https://t.co/ckzmmWTUPF
2021年12月27日 13:04
その世界にどっぷりはまってしまうのだ。
きっかけが何であったか忘れてしまっても一人の男に執着し続けるってのはストーカー以外の何物でもないんですが、この映画で描かれる個人の個性があまりにも常識を超えてこの世の果てまでブッ飛んでいるため一般化して考える事ができないんですよ。「単なるストーカー」としては決して語れないわけ
2021年12月27日 13:04
その際だつ個性というのがちょっと最近のハリウッド作品には足りないかなと。やっぱり主役の皆さん常識の範囲内で動いてますからね。運命に翻弄されそれに抗いはするけれど、なんか受け入れちゃってる。その不条理に真っ向から反発するより、論理的に筋を通して双方が納得いく解決策を計るみたいな
2021年12月27日 13:04
#ただ悪より救いたまえ では「双方納得する解決」なんてありえませんから。あるのは「どちらか一方が満足する解決」だけ。何しろ言葉は通じても話の通じない方々が主役なもんで、後に残されるのは屍の山ばかり。でもね、それが妙に潔く感じられるんです。だからといって別に爽快なわけじゃないけど
2021年12月27日 13:04
自分が求めるものを必死に追いかけてる時って他のこと目に入らないじゃないですか、人間って。その浅ましい姿をエンターテインメントとして昇華させるのが韓国映画のパワーなんですよね。上から見下げ果てるのでもなく、綺麗事に飾り立てるのでもなく、ただ語る。そういう人間がいたのだと。
2021年12月27日 13:04
いや、イ・ジョンジェが演じたレイみたいな人間が現実にいたら困りますけど。しかし映画はフィクションなので。これだけ自分の欲求に正直な人物はやはり観客に一種のカタルシスを与えますよ。おためごかしな言い逃れや大義名分の下に自分の欲望を隠した詭弁に毎日うんざりしてると、特にね。
2021年12月27日 13:04
ファン・ジョンミンのインナムの取る行動には一応理由があるんですが、割とそれ、言い訳にしてない。飽くまで「自分のため」にやってると彼自身が分かってるのがいいんですね。もうね、それ言い訳にしたらグダグダになるんですよ。日本のこの手のドラマや映画がつまらないのは大体そのせいですね。
2021年12月27日 13:04
インナムがレイと違うのは様々な感情や感傷、後悔や記憶が津波の如く押し寄せてる点ですね。激情を抱えながらそれを押し殺して非情に徹する。レイの場合はただ好きだからやってるので迷いがない。ただしやってる事はほぼ同じ。この二人を対比させるなら明暗じゃなくて、苦楽になるのでしょうか。
2021年12月27日 13:04
それでいちいち「結局は自分の選択だった」とか解説しない。たぶん「選択」なんかする余裕はなくて、咄嗟の判断を繰り返した挙げ句そうなっちゃったんでしょう。 １か０かを選ぶのも「選択」ですが、選択という概念が生じる前に選んじゃう「反射」というのも人間にはあるので。生きるための「反射」
2021年12月27日 13:04
うん、あの人達、本能というよりも「反射」で動いてるんだな。いちいち考えてる暇ないから。だからこそ人間存在の本質により近く迫った作品になってるんでしょうね。とはいえ別に難しい話ではないので #ただ悪より救いたまえ 見に行って下さい。アクション映画としても最高です！！
2021年12月27日 13:04
