クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus#ポゼッサー こちらは息子さんの方のクローネンバーグ。父上の初期作に比べると大変洗練されております。 話も説明は少ないながらきちんと分かるように構成されております。映像も綺麗だしショーン・ビーンは期待を裏切らないし、完結してる。 https://t.co/vG8t6FbdLD
2022年03月25日 05:08
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusそれじゃあ何が分からなかったのかというと、主人公及びその属する会社の人々の心というか人生観・世界観。何かもう、私の知ってる文明が育んできた人間性というものが完全否定されたような疎外感さえ覚える程の利己的な考え方に寒気さえ覚えました。他者は自分の利益のための踏み台に過ぎないのね
2022年03月25日 05:08
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusそういう思想を持つ人物って珍しいわけではなく、実は小説や映画でさんざん描かれてきたんだけど、これまでは大体が「悪役」だったじゃないですか。#ポゼッサー は違うんですよ、それらがごく「普通」なの。そして会社の、上司の命ずるまま「仕事」だからと平気で非人道的なことをする。
2022年03月25日 05:08
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus家に帰ればごく当たり前のママやパパとして振る舞える「普通」の人々が「仕事」を行う時、そこに「良心」が全く介在しないというのが今という時代を象徴してるんだなと思いましたね。私達、文明の発展に伴いいわゆる「人間性」も養ってきたと思ってましたが、それってフィクションだったんですね。
2022年03月25日 05:08
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusでも『ポゼッサー』だって映画なんだから立派なフィクションじゃないですか。それなのに、フィクションがこの2~3世紀あまりの作品が美しくうたいあげたものを、裏切ったわけですよ。というより鼻先で馬鹿にされたような気がしたわ。しかしこれが現代の先鋭なら、私が時代遅れって事ですね。
2022年03月25日 05:08
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusそれが「仕事」だからと平気で残虐なことをするのもまた人間である、とアイヒマンの裁判を見たハンナ・アーレントが指摘してから半世紀以上が過ぎたけれど、その忠告は生かされる事なく現在に至ったのですね。仕事は人生の糧を得るためのものえはなく、人間の生き甲斐そのものになっちゃった。
2022年03月25日 05:08
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusだからそれが「仕事」ならば完遂するために人間は身を捧げてしまう。それが他人の命や名誉や人生を奪う事でも気にしない。大事なのは要領よく後腐れなく、綺麗に仕事を終える事。だって自分に要求されているのはそれだけだから。こういう考えの人、現代社会に実際たくさんいるじゃないですか。
2022年03月25日 05:08
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusそれを風刺だと考えるなら監督はめちゃめちゃ鋭い視点を持ってるんですよ。ただそれを映画として、エンターテインメントとして見せられるのは正直キツい。こちらに受け入れ体勢ない所にいきなり現実のありのままの姿をどーんと突きつけられるのですから。カリカチュアライズされてても真実だからね
2022年03月25日 05:08
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus一応フィクションなので、主人公、葛藤します。ただしそれは言葉では語られず身体への極端な反応と現れます。だから観客には分からない。彼女が何かに悩んでいるのか単なる過労でなのか、それとも不適合なのか。何だかよく分からないまま半分寝て刺激的なシーンの時だけ目覚める観賞スタイルでした
2022年03月25日 05:08
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus話の展開は分かったけれどどうも違和感が残って好きになれないというの、実は『パワー・オブ・ザ・ドッグ』もそうだったんですが、少なくとも主人公(ベネ様)が何故そういう行動をとるのかは理解できました(その上でキライ)。しかし『ポゼッサー』はヒロインの心情を全く理解できないんです。
2022年03月25日 05:08
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusだって何のために「仕事」に打ち込んでるのか分からないんだもん。お金のためでも家族のためでもなく、単にその仕事に夢中だからなんでしょうが、何故そこまでそれが好きかという理由付けや始めた動機が全く語られないんですよ。主人公にまつわる「物語」がないの。どんな人生なのか想像できない
2022年03月25日 05:08
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusいろんな意味で観客を突っ放した映画ですが、それでも起承転結あってオチ(?)まである分、『メモリア』よりはマシなのでした。『メモリア』なんて何があったのか思い出すことさえできないもん。たぶん「物語」という枠組みを超えた何かだったんでしょう。睡眠誘発映画とはいえそう。
2022年03月25日 05:08