クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus折角なのでここらで何故私が #光る眼 がジョン・カーペンターの最高傑作と思っているのか書いておこうと思う。13日に放送されたばかりだし1995年の作品なのですでに見た方も多いと思うけれど、ネタバレを気にせず書くのでご注意くださいませ。
2022年06月14日 01:34
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus劇中人類よりも優れた知性と超能力を持つ少女が「話し合いで共存の方法を探ろう」と絆す主人公に言い放つ。「共存したら支配するのは私達よ。でも人間は反抗するでしょう。どうしたって戦争になるわ」と。 これ以上真実に迫った言葉を私は他に知らない(不勉強なので)。
2022年06月14日 01:34
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus人間以上のチカラを備えた存在であっても外見はいたいけな少女だから、その言葉は観客には警句として受け取られる。だが屈強な男が「共存したら支配するのはオレ達だ。反抗したなら戦争を起こすまで」と言ったらどうだろう。それは立派な脅しである。チカラを盾に他人を支配するとの宣言だ。
2022年06月14日 01:34
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusその脅しを現在国レベルで実行中なのがロシアである。まあだから『光る眼』が地上波で放送されたのだろう。だが少女の言葉の中で一番大事なのはそこじゃない。 「でも人間は反抗するでしょう」 人間は黙って支配を受け入れたりはしないと彼らは見抜いていた。今のウクライナがそうであるように。
2022年06月14日 01:34
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusそうなのだ、国であれ個人であれ、人間は支配されるのを嫌うのだ。それはすなわち自分の尊厳を他人に明け渡すことだから。「お前は飢えろ」「貴様は死ね」といきなり命じられてはいそうですかと素直に応じる人はいないだろう。普通はそこで生きるための戦いが始まる。従ったらそこで死ぬんだから
2022年06月14日 01:34
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus少女の言葉には続きがあって、 「両者に生存本能がある以上、どちらか一方しか生き残れない」 というものだ。ジョン・カーペンターの映画は常にこれがテーマである。「ゼイリブ」なんか最たる物で”OBEY!”のサインの下で「お前のゆーことな… https://t.co/d50sOgsCvx
2022年06月14日 01:34
「お前のゆーことなんかきかねー」と男二人が大乱闘を繰り広げている(あんた達戦う相手が違うって)
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusその後は二人して支配者を駆逐するため戦うのだが、個人同士では話を聞いて貰うだけでも苦労するのが人間というものだ。「共存」なんて簡単にできるものではない。そこには力関係の均衡と、そして感情的なつながりが必要である。一方的な強制でないならば、人は他人の言い分も受け入れる。
2022年06月14日 01:34
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus『光る眼』や『ゼイリブ』では支配を目論む相手は人間ではないので地上から一掃すれば話はすむ。支配には抵抗で応じる。これがカーペンターの常なるテーマだ。因みに『遊星からの物体X』や『ゴースト・オブ・マーズ』だと敵方も生きるためこちらの攻撃に必死で抵抗してくるからお互い様なのである
2022年06月14日 01:34