10月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1676
ナイス数:46
ヤマザキマリ対談集 ディアロゴス Dialogosの感想
コロナ禍真っ最中、当初予定されていたオリンピック開始目前ということでこれまでの対談集とは随分趨きが変わっていて面白かった。ご自身のマンガ作品である『オリンピア・キュクロス』に関する話が多くなるのは仕方ないが、読んでない身には「ふ~ん」としか…。マリさんの対談集は次に誰の本を読めばいいか示唆してくれるのが嬉しい。本書にも留学中の話が出てくるが、10代のマリさんはさぞ心細かった事だろう。イタリアでは病気をしても親がすぐに駆けつけて来られるわけじゃなし。そしてそんな環境にすすんで送り出す御母堂も。強い女の系譜。
読了日:10月21日 著者:ヤマザキ マリ
小説 異世界居酒屋「げん」の感想
面白くないわけではない。文章は上手い(が、この手の文体の創始者であろう京極夏彦には及ばない)。読んでいてほのぼのしてくる。でもそれだけ。ほのぼの以上の感情の高まりが本書にはないのだ。居酒屋が異世界の客を呼び込んでるというのに、あっという間にそれに慣れて日常化するって、それ異常じゃない?! もっと調査とか研究とかあたふたとかすったもんだとかするもんじゃないの?! それは私がアメリカのSFに毒されているからそう思うだけ?!ドーパミン薄すぎない?! 劇的変化に対して寛容すぎない?! これが日本人のあるべき姿?!
読了日:10月30日 著者:蝉川 夏哉
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