クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus最近立て続けに4本程クズ男が出てくる映画を見て、私が知っててかつ愛好してきた「物語」がその方向性を変えつつあるのかなと思った。何故なら彼らがドラマの主役側にいるからだ。彼らは女との約束を守らず、自分のために利用し、踏みつけにして去る。中には戻って許しを乞い、復縁を迫る者もいる。
2022年12月01日 14:42
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusそういったクズ野郎はハリウッドではしばらく悪役とか適役の側だったはず。主役だとするならコメディとかホラーで、作中でさんざんヒドイ目にあうことで罰を受けるという立場。或いはメロドラマでヒロインを翻弄する「悪い男」。いずれにしろ他人を平気で裏切るヤツは「悪」の側だったはずなのだ。
2022年12月01日 14:42
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusそれが変わりつつあるのかもしれない。これまではそういう人間が主役だった場合、卑怯な自分が許せず良心の呵責に苦しむのが定番であり、ドラマの見せ場だった。最終的には死を選んだり被害者によって復讐されたり、そうでなければ神に救いを求め、自己犠牲を払う事で赦されたと感じたり(でも死ぬ)
2022年12月01日 14:42
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus悪人は改心してこそ主役として成立する。さもなければ物語の中で相応の罰を受けなければならない。 これがドラマの王道だったはず。少なくとも私が子どもの頃から見てきた欧米のメジャー作品ではそうだった。 それが最近見た某作品では違った。男… https://t.co/oEx7CT9AcW
2022年12月01日 14:42
それが最近見た某作品では違った。男女の友情物語かと思ったら、クズ男の甘えた言い訳だった
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusその映画の主人公は男としての自分の面子を守るために女の友人をとことん利用する。二人は双方の利益のために協定を結んでいるのに、自分が不利益を被ると判断した途端主人公は彼女を捨てる。それどころか進んで彼女の尊厳を踏みにじる。そうすれば自分の立場を安泰に保てると思ったからだ。
2022年12月01日 14:42
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusこの映画が新しいのはその主人公が自分が何をやっているか100%理解している点。自分の行動が卑怯な事も、それをする事で彼女がどれだけ傷つくかも完全に分かって悩み苦しむが、自分を守るためなら迷わず実行するのだ。彼女は元々浮いた存在だっ… https://t.co/fK1GLS5vtA
2022年12月01日 14:42
彼女は元々浮いた存在だったが自分は違う、失う物が多すぎるから仕方がないのだと
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusそれが言い訳に過ぎない事も彼は承知している。 そこまでして守らなければならない程、彼の抱えた秘密は大きく、その時代・その共同体では明かしてはならないものだったのだ。 というのが映画の主題なのだが、それにしても主人公のやった事は… https://t.co/VuRUyj1Yjo
2022年12月01日 14:42
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusさらにこの映画の気持ち悪い部分は、その彼女が最終的に彼の救い主となること。自分が町を出るために貯めた金を全部彼にやって「町を出ろ」と励ますのだ。 彼ですか。有りがたくその金貰って町を出ましたよ、泣きながら。彼女には何一つ報いることなく。 そんなのってあり?!
2022年12月01日 14:42
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusようこんな作品、映画として作ったなと思いましたわ。 主人公が一方的に女を搾取して幸福(閉塞状況からの脱出)を得る話ですよ、これ。一昔前なら商業ベースにのらないよ? 主人公、自分を見つめ、苦悩して、反省してるけど自分では何一つせずに終わるのよ? バチぐらい当たれ!
2022年12月01日 14:42
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusつまりこの映画は卑怯者が主人公で、しかも己が卑怯である事を知悉したまま、それを受け入れて将来を築くであろうというストーリーなのである。多様性の時代だからそういう主人公もありという事になったのか。 せめて懺悔なり告白なりするのかと思ったらそれもない。 主人公、ゆるしを乞わないのだ
2022年12月01日 14:42
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusそれは主人公の特性上、やむなしでもあるのだが。 これは主人公と同じ特製を持つ人々になら「よく分かる」と受け入れられる作品なのかもしれない。 でも映画として見た場合、全く納得いかないんですが。 だって卑怯者が主人公で卑怯なまま許されて終わってもカタルシスは得られないから。
2022年12月01日 14:42
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusでも、それでいい、いや「それがいい」という観客が増えてきてるのかもしれない。 なにしろその作品を皮切りに同様な作品を3本続けて見たわけだから、ニーズがあるということだろう。 観客が求める方へ「物語」が舵を切り始めたという事なら、そ… https://t.co/MBipswm4i4
2022年12月01日 14:42
観客が求める方へ「物語」が舵を切り始めたという事なら、それが今の世の中の潮流ということだ。 恐ろしい話だと思う
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus要するに、キリスト教的価値観に基づく作劇術がここにきて行き詰まってしまったのだろう。女性の権利を認める事から始まったマイノリティーに耳を貸し多様性を受け入れる事が「寛容」ではなく「分断」に走ったから。 差別されてきた側の怒りの声は差別した側が思っていたよりずっと大きかったのだ
2022年12月01日 15:53
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusリベラルにそれぞれの怒りの声に耳を傾けざるを得ないのが今の欧米の映画製作現場なのだと思う。それは混乱するし迷走する。植民地主義から反省しなければいけないけれど、その結果として現在ある社会を根底から覆してやり直すわけにもいかない。その辺を一番上手くあしらってるのがマーベルだろう
2022年12月01日 16:34
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusでもマーベルにはスーパーヒーローの呪縛があって、彼らはどうしても自己犠牲を払わねばならない運命にある。飽きないように様々な展開が用意されてるが、結局みんな大切な物を全て失ったり命を捧げたりしてるではないか? あまりにもそれが続くと彼らの活躍を見ていたこちらの心も死んでしまう。
2022年12月01日 16:34
クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibusというわけで、作る側だけでなく見る側も行き詰まっているのだ、欧米の、特にハリウッドの映画は。 だから私が今面白いと思うのは韓国の作品ばかりなのだろう。こないだ見たドラマではかつて自分を捨てた男に 「やり直そう」と優しく迫られたヒロインが盛大に三行半叩きつけてて拍手喝采だったわよ
2022年12月01日 16:34