今回当初さほど乗り気じゃなかったのに見に行こうと思ったのはオスカー・アイザックが声アテてると知ったからなんだけど、ツイッターで話題になるのも当然の素晴らしさでした。彼の本質をここまで見事にあぶりだしたキャラ他にないわ。ようやく分かった、彼の演技の本質は「分からず屋」なんだ。
彼は映画によって主人公も悪役も怪傑も良い人もそうでない人も様々に演じ分けるので、今まで一言(或いは数語)で表現することができなかったのだけど、この映画で初めて共通項に思い至った。彼は、表面をどう繕っていたとしても、最終的には人の話を全くきかずに自分のやりたいようにやる人なのだ。
それがまた声だけなのにめちゃくちゃカッコいいのね! いや、彼のキャラも彼自身を反映して見た目もぐっとくる感じなんですが(それでだまされる人はたくさんいる)。いやもお、かっこよかったです! でも、その彼に対抗できるのね、主役のマイルズとグウェンは! 若いのに、すごいよ!
彼らが演じるキャラがまた、アニメながら凄まじく感情表現豊かな表情を見せてくれるんですよ。この上なくせつない表情も、驚く程の虚無になった顔も。言っちゃなんですが、この絵柄でそんな真に迫った表情を描けると私おもってなかったんで、すっかり驚いてしまいました。土下座して謝るよ。
とにかく、これから『ザ・フラッシュ』と『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』両方見ようと思ってる方は、先にフラッシュ見といた方がいいです。その方がフラッシュ世界を楽しめます。 その後満を持してスパイダーバースの扉をノックしましょう。引きずり込まれるから。
そうそう、字幕版ではキーになる警察官の役職が「署長」に統一されてるのが分かりやすくていいなあと思いました。「警部」と「警視」のどっちが上か分からない私でも「署長」なら「長」がついてるから偉いって分かるもん。そのすぐ下は「副署長」に決まってるし