8月の読書メーター
読んだ本の数:16
読んだページ数:6168
ナイス数:78

暗殺者の鎮魂 (ハヤカワ文庫NV)暗殺者の鎮魂 (ハヤカワ文庫NV)感想
前作から感じていたのよ、この主人公、似た人知ってるって。本作読んではっきりしたわ。不運で、不撓不屈で、優柔不断で、そして愛する女性からは神の使いと呼ばれたのは犬神明じゃないですか。シックスってやることなすことアダルトウルフガイにそっくりなんだ!いや、外見はジャン・ポール・ベルモンドじゃなくてライアン・ゴズリングだけど(たぶん)。ただ一つ違うのは満月の狼男は不死身だけどシックスはそうじゃないってこと。毎度の満身創痍に加え今度は鰐との死闘+拷問だよ。どうやって生き延びてるんだよ。実はやっぱり人間じゃないのかも
読了日:08月16日 著者:マーク・グリーニー


女に生まれてモヤってる!女に生まれてモヤってる!感想
女性が男性からは同等とはみなされず「二級市民」扱いされているとハッキリ書かれていて溜飲が下がった。これ、男性に面と向かって言うと大抵「そんな事ない!」とぶち切れられるのね。男性ご本人達は確かに「差別してる」つもりはないのだろう。それ(差別)が生まれた時から身に染みついていて気づきもしないのだから。しかし73年と75年生まれの著者達にそんなにも「女らしさ」の押しつけがあったとは意外である。ウーマンリブとか新しい女性像とか出てきてた時代のはずなのに。女性の権利が少しずつ拡大してるとはいえ、周知徹底はまだまだだ
読了日:08月24日 著者:中野 信子,ジェーン スー



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暗殺者の正義 (ハヤカワ文庫 NV)暗殺者の正義 (ハヤカワ文庫 NV)感想
2冊目にしてようやく『グレイマン』に出てきたシエラ・シックスやデニー・カーマイケル等の名前が出そろった。映画ではシックスと呼ばれていたが本では任務遂行中のコードネームに限られているようだ。しかしシックス、不運にかけては『ダイ・ハード』のマクレーン以上だ。本書では災厄の女神の如き美人と遭遇したことで不必要なトラブルに自ら踏み込んでいくし。バカだろ、あんた。まあしかし、この手の小説の主人公としては至極真っ当な道を歩んでいるというべきか。舞台はスーダンだがそこで繰り広げられるのは超大国の政治駆け引き。面白かった
読了日:08月13日 著者:マーク・グリーニー


西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方感想
彫刻に特化した簡略な美術史ってそういえば見た事ないな、と有り難く読んだ。古代ギリシアの彫刻はローマの美術館で所狭しと並べられているのを丸一日ヨダレ垂らさんばかりに見ていた事がある。実はレリーフも多いんだけど、本書ではその辺はスルー。白い石の彫刻を見るために必要なのは陰なんですが。鋳造の過程を説明する際も挿絵の陰影が雑なせいで凹凸が分かりづらかった。面白かったのは現代彫刻の発展が自動車産業のそれと密接に結びついているという視点。溶接が新しい彫刻作品を生み出したと。昔から技術と美術は深く結びついているんだね。
読了日:08月14日 著者:堀越 啓

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暗殺者グレイマン (ハヤカワ文庫 NV)暗殺者グレイマン (ハヤカワ文庫 NV)感想
映画館で見た『グレイマン』があまりに面白かったので、原作があると知ってすぐさま読む事に。原書は2009年の出版だが、女性キャラが殆どいなかったり「ホモ」を蔑んだりと時代の隔たりを感じる。とはいえ情報部のお偉方や実戦部隊に女性はいない方が普通だよなとも思う。映画に出てくる女性キャラは魅力的だがポリコレ修正の結果なのは明白だし。原作の反映は”各国の暗殺団が賞金首のグレイマンを狙ってバトル””クライマックスの舞台は城”と「このままだと失血死する」の台詞ぐらい。原作の何が凄いって、グレイマンの怪我っぷり。不死身か
読了日:08月01日 著者:マーク・グリーニー


指輪が語る宝石歴史図鑑指輪が語る宝石歴史図鑑感想
宝石についても指輪の歴史についても学べる良い本。国立科学博物館の特別展「宝石 地球が生み出すキセキ」の展示指輪が全点掲載されているそうだ。写真の指輪は当然拡大されているので、肉眼では分からない細かい部分まで見てとれるのがよい。ダイヤモンドのカットの違いまで簡単に見分けられ、その時代の技術を知る事ができる。3DのVR技術がもっと進歩したら、本を開けば紹介されている指輪が立体となって立ち上がり、原寸で、或いは何倍にも拡大された形であらゆる方向から眺められるようになるのだろうか。指にはめてみた感じとか確かめたい
読了日:08月03日 著者:諏訪 恭一

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