この記事書くのにちょっとだけお手伝いしています。

 

 

 

この記事の中で「マーティンは可愛いのがいいのっ!」と言い張ってたのが私です。

7月の読書メーター
読んだ本の数:16
読んだページ数:2201
ナイス数:33

 

謎めいた朝鮮王朝 韓流時代劇の隠された真実謎めいた朝鮮王朝 韓流時代劇の隠された真実感想
韓国ドラマ『トンイ』から『イ・サン』につながる19代から22代まで四人の王と皇后及び側室達に焦点をあてて読み解いた本。ドラマのキャラクターと実在した人物の違いをあぶりだす。王達の実像については朝鮮王朝の正史「朝鮮王朝実録」が元になっているので信憑性が高いが、女性達はそもそも記述が少ないので分からない事も多い。それでも記載された個人の行動を追えばいろいろと怪しい点が出てくるものだ。イ・サンは毒殺されたとか。そんなことは何も知らず、彼のしいた善政が朝鮮を良くしたと思っていた頃が懐かしい(その後全部覆された)。
読了日:07月06日 著者:康 熙奉


知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物 (じっぴコンパクト新書)知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物 (じっぴコンパクト新書)感想
2011年までの時代劇ドラマを中心に据えて歴史を振り返る本。チマチョゴリの着方や宮廷料理が今の韓国料理の原点である等、小ネタもしっかり。実在した暗行御史(アメンオサ)朴文秀の章もあり、水戸黄門の印籠の如くかざした三つ道具「事目(サモク)」(公務について書かれた本)「馬牌(マペ)」(身分証)「鍮尺(ユチョク)」(死体検分に使う真鍮製の物差し)が紹介されている馬牌をかざして「暗行御史、出頭」と叫ぶと配下が悪徳役人を捕らえたそうな。他に韓国に老舗がないのは商売で儲けた金は子の教育に使って医者や弁護士にするからと
読了日:07月16日 著者:康 熙奉


韓流時代劇がよくわかる なるほど朝鮮王朝物語 (双葉文庫)韓流時代劇がよくわかる なるほど朝鮮王朝物語 (双葉文庫)感想
これまで読んできた著者の本と同工異曲ではあるのだが、まずざっと朝鮮王朝の歴史を振り返り、次に有名な人物を挙げ、まつわるドラマがあれば紹介するという形だった。同様の本を何冊も読んできたおかげでかなり王様の名前とその治世の事件を結びつけて思い出せるようになった。本書には出てこないが、建国の頃の話は『六龍が飛ぶ』、燕山君から中宗へは『七日の王妃』、光海君から仁祖へは『華政』、昭顕世子死後の遺族の話は『推奴』を参考にしている。以前映画『王宮の夜鬼』を見た時ピンと来なかったキム・ジャジュンの存在感が今ならよく分かる
読了日:07月20日 著者:康熙奉

読書メーター

いや~、おもしろかった!

80回の長丁場を中だるみせずに走り抜けるなんてすごいことですよ? キャストやスタッフの皆様の努力の賜ですね!

毎回この先どうなるのかとハラハラしながら見てました。いや、歴史的にどうなるかはすでに知ってたんだけどさ、ドラマの展開がね。

そうしたら最終回直前にして一大どんでん返し! いやまさかあのカレとこのカレがそうなるとは夢にも思いませんでしたよ。しかしこれぞ韓国映画の黄金パターンなんですね。血のつながらない兄弟があらゆる障害を乗り越えて手を結び、協力して共通の強敵(頭韻をふんだわけではない)に立ち向かい、勝つ! というの。そうか~、最後にここにもってくるために今までの78回があったのか~と感心してしまいましたわ。

 

4ヶ月にわたって見ていたので、主人公初め登場時分はチンピラだった連中がすっかり立派に成長したのを見ては「まあ、偉くなって……」と毎回そっと涙を拭いたい気分にかられてただけに感激もひとしお。

 

このドラマはサブテーマが『鋼鉄を鍛える技術の向上』にあったので回がすすむにつれて剣が丈夫になるだけでなく、その他の武具の性能も増していって、最終回近くの鎧などもう『星闘士星矢』かってぐらい派手で格好よくなってました。広い草原での戦闘シーンなんかも気合い入ってて見応えあったし、『ロード・オブ・ザ・リング』の古朝鮮版って感じだったわよ(指輪は捨てません)。音楽は『ロード』の他に『タイタニック』の影響もちょっとあったみたいだけど、どっちにしても悠々として美しかった。

 

とはいえ後半、見栄えにこだわるあまり当時の技術でそれはなかったんじゃないのという矛盾点も幾つかありましたね。

一番変だったのは紙の扱いね。

チュモンの時代、紙は発明されてました。後漢では文書を紙にしたためて巻物にしてました。

でもチュモンが若かりし頃の 扶余 (プヨ)など古朝鮮では竹簡が一般的だったんですよ。わりとしばらく文書は竹簡、地図みたいに広い面積必要なものにはなめし皮が使われてました。その時代の古朝鮮にはまだ紙漉の技術が伝わってないか、伝わって他としてもごく初歩的なものだった、ということですよね。だって紙に書く方が便利なんだから、良い紙が潤沢にあったら文書にはそれ使うでしょうよ。まあ、あまりにも高価であればよっぽどの場合以外使わなかったかもしれませんが。

 

ところがその「紙」が、王様でさえ滅多に使えなさそうなレアで高価なはずの紙が、ふと見ると窓一面に貼られてたりする。丁度障子みたいな感じで。当時そんなでかい紙を梳く技術があったのか? というより、そんなとこに紙つかうんだったら、物書くのに使うだろうよと私は思う。違うだろうか? 記録に使うよりも高級感あるインテリアに使おうというのが人の心だろうか?

 

いやこれ絶対美術さんの勇み足だって。

或いはセットが高麗とか朝鮮とかずっと先の時代のものと同じだからかもしれない。

 

でもさらに「絶対これ違う!」と思ったのは提灯ね。まるで現代でも見かけるのと同様な赤提灯。赤く染めた上でなお光を透過させる薄くて丈夫な紙がなければあれは作れないと思うんだけど。そんな紙あったら真っ先に文字書くのに使ってない? それ以前にあまりにも現代的な風景だったのでつい笑ってしまったけど。夜間の照明が灯火しかなかった時代は日が暮れたらさっさと寝たんじゃないかね~? 実際チュモン達が夜間や洞窟内で使うのはたいまつだし。鉄器の発達については細かいワリにその他の技術の発展具合についてはかなりいい加減だったような気がします。まあ、美術は見た目が大事だから仕方ないか。それ言い出したら衣装もアクセサリーも……だもんね。

 

ああ、それにしても見応えのあるドラマだった。

一国の指導者にはこういう人が望ましいわ。

民との約束をしっかり守るのが誠実というものですよ、うん。