ぴたりとくっついて 片ときも 離れなかった 昨日のきみが
うそのようだね
わたしが椅子に座っていると 足元に ぺたりと座り
床で ストレッチをはじめたら 伸ばした膝の上でフセをするし
トイレまでついて来て ドアの前で待っていたり
お湯を沸かそうと ほんのちょっと キッチンに立っても 待ち伏せして
家の中にいて 音は聞こえないのに 雨風が強くなった気配を感じて オロオロ
停電になった夕方にはもう オロオロなんてもんじゃ なかったね
きみは 基本 ビビリだし 確かに大型の台風だし
気の毒になって 床に座って きみの好きな ナデナデをしていたら
いつのまにか 眠ってしまった
台風が本格的になる前から そんなに こわかったんだね
そんなこんなの 昨日の大型台風が 過ぎ去って・・・
きみは 朝から うつ伏せになったり あお向けになったり
とにかく よく寝るね
昨日 緊張した分のエネルギーを 取り戻そうと してるんだろうけれど
どこか体調でもわるいの? って 心配しそうなくらいだよ
その寝ている姿 それくらいの ふてぶてしさにも似た落ち着きを
昨日のきみにも 発揮してほしかったわ
わたしの心の声が 届いたのか 一瞬 顔をあげて
こちらを ちらりと けだるそうな目で見た
「 昨日は こわくて こわくて こわくて たまらなかったんだよ
もう何年も いっしょに暮してるんだから いいかげん ボクのきもち さっしてください 」
と 訴えているような きみの視線
その目を また ゆっくり閉じて きみは まったり眠りについて
夕方のごはんの 定刻になるまで ぐっすりだった
今日も 昨日も 考えてみれば まったく きみらしい 1日だったね
あしたも きみはきみらしく 過ごすんだろうね
こんなふうに今 凡庸な毎日を過ごして いられることに
感謝する気持ち 忘れないように しようね
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