１７年前
ボクは このうちにやってきた
あおい空に しろい雲が ぽかりぽかり うかんで
風は 春の小川のように さらさら ながれている日だったんだって
１１時すぎに いえについて
おひるには やわらかいごはんをパクパク あっというまに たべた
それから
ヘソ天で しばらく うとうと うとうと
こわいものなんて なにもない
あしたからの しんぱいなんて ひとつもない
なんといっても ボクは 小さくて まっさらな こどもだった
ボクのかぞくは この日のこと いまでもしっかり おぼえている
生涯 わすれることのない日 なんだって
おだやかな空気につつまれて
ばかみたいに わらってすごせる まいにちが ずっとつづきますように
ボクも ボクのかぞくも おなじこと ねがっていた
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NEOくん きみは
そんざい自体が 金メダル！ わたしにとってはね！
なんてこといって もちあげて おいて
どこ いっちゃった？
ボクはここで おしゃべりしたいこと たっくさん あるんだけどな
ボクのかぞくは 元気なんだけど
昨年のなつの終わりころから なんだか いそがしそう
みじかなひとが ひとり またひとり それから またひとり
3人も お空にいっちゃった
体も心も あっちこっち いったりきたりの ママくんたち
ここに何回か あそびに来てくれた みなさまへ
なにも 伝言 のこさないまま
留守が 長すぎました しつれい いたしました
もうしばらくしたら もしよかったら 前のように
ばかばかしい毎日のこと いっぱい 聞いてください
よろしくお願いします
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昨日も おとといも 歩きつづけて
こんな 遠くまで きちゃった
家出したんじゃないよ
地球のワクワクを おいかけてただけ
いちばん 安心できる場所
どんなときも そこへ帰ればいい 場所
ボクは もっているから
風のように自由に どんな遠くでも行けちゃうんだ
きっと だれでも もっているとおもうんだ
いちばん 安心できる場所
それは すきな 音楽だったり
それは 文字が スキップしている本の中だったり
晴れわたる空と雲と みどりにかこまれた森だったり
それは それは・・・
そうそう そんなふうに いい顔になれる
そこが いちばん 安心できる場所
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山のふもとには たくさんのひとが すんでいる
おばあちゃんや 小さい子 ネコやニワトリもいる
いつか ボクのうちを
たずねてきて くれないかなあ
ある日 こんにちは！って きてくれたら
ボクは メイプルたっぷりの パンケーキと
あったかい こうちゃで おもてなしするんだ
うまくいった はなし
くやしい はなし
くすくす わらっちゃう はなし
どんな はなしでも ふんふんって きいているのがすき
なあんにも はなさないで
ただ そらのむこうを いっしょに ながめているのも
なんか いいね
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ざぶん ざぶん ざぶん
白い波が じゆうに およいでいる
もくもく もくもく
白い雲も きままに うたたね
じかんは どんなときも
こつこつ こつこつ まえにすすんでっちゃうから
ボクも ぼんやりしてられない
夏と なかよく ぶくぶく ぱー ぶくぶく ぱー
ことしのなつは ことしっきり だから
ぶくぶく ぱー ぶくぶく ぱー ぶくぶく ぱー
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へこたれない
よわね はかない
ふりむかない
いつも いつも どんなときも
そんなふうじゃ
あたまの中のネジが １コ ポロっと はずれちゃって
ころころ 坂道を ころげおちてっちゃうよ
よわくても いいよー！
あまったれでも いいよ！
だめだめでも いいよ いいよ
ふるさとの風のような やわらかい声 いいよー。
こんなふうに
ボクのまんまを まるごと うけとめてくれるひとに であえたことが
ボクの しあわせの はじまり
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もうすぐ
ボクからの おくりもの とどくとおもうよ
うっかり 泣いちゃうかもしれないくらい
よろこんでくれるかな
毎日毎日 ばかみたいに毎日 おなじことの くりかえしなのに
そんな日々も 自分でも ぶったまげるくらい
あたらしい自分に であえるはずの おくりもの
ボクは ずっと
このタイミングを 待ってたんだ
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きょうの気持ちに
名前をつけるとしたら
んー なんだろな
こんにちは、春！
いや ちがうな
待ってたよ、春！
いやいや ちょっと ちがう
春は あけぼの
いやいやいや はなれていった
きもちに ぴったりの ことばは
うまく みつからないけど
ちかいのは たぶん これ！
きみの胸に ことしも きみの春が咲きますように
まっぴるまの もくもく雲に ありがとって いいたくなるような春が
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どっち どっちに しよかな
まだ あそぶ？ うちに かえる？
まよう ゆうがた
みんなが ただいま！って かえるのは
ほんとはね
まどに あかりが みえる おうちじゃなくて
おんなじ えがおで おかえり
って いってくれる ひとの あったかい胸の中だよね
なんてこと かんがえながら
みちくさする ゆうぐれの ちょっとまえ
ボクのすきな じかん
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いやだよねー ね～お
目ぐすり みぎ手に もったまま
こまった顔して じーっと ボクをみるママくん
あれは 何年かまえの 春さきの朝のこと
そりゃ いやだよ
ぜったい いやだよ そんなの
前の日に びょういんで あたま おさえられて 目ぐすりポトンした
いやな きおくが よみがえる
そっかー いやに きまってるよね
ますます こまった顔 こまった声のママくん
こういう にらめっこシーン ボクは めっぽう よわい
しょうがねーなー と あきらめた
あきらめて 目ぐすり ポットン おとしやすいように
ななめに かまえる
ほら いいよって
１日に６回もあるけど しょうがないから
上みて じっとしていた
おわったら がまんしたぶんの ごほうびが
まっているはず
ないはずが ない！ ないない！
それをささえに がんばった ななめ３０度
で、やっぱり
おいしい ごほうびは 毎日 ちゃんと もらえた
それから えらいねーって １日中 ほめられるのも わるくなかった
がまんが 大きいほど ごほうびも 大きい
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