「健康経営」という言葉が
よく聞かれるになってきました。
従業員の健康を、
経営資源ととらえ、
健康管理に積極的に取り組む。
それが従業員にとって、
働きやすい職場環境になり、
企業の生産性や業績向上にも繋がる、
という考え方です。
欧米の経営から気付いた、
ひとつの事例があります。
アメリカの、
ゼネラルモーターズ経営破綻、
というのが2009年6月にありました。
それは、
従業員の医療費や
健康問題と経営との関連を示す、
ひとつの象徴的な事例でもあります。
色々な原因が思慮されていましたが、
調べていくと、
医療費負担が重いことが、
大きな要因として取りざたされました。
当時、
トヨタが1台製造にかかる医療費、
その数倍がGM車にはかかっている、
と言われました。
つまり、
医療費負担が
企業経営そのものに関わってくる、
ということが示されたのです。
欧米諸国ではこの、
企業経営と医療費の課題について、
すでに20年以上も前に、
大きな考え方の転換があった
と言われています。
それは、
医療や健康の問題を、
病気になった人に対応し治療にかかる
コスト であるという考えから、
組織に所属する人は、
企業にとっての資産なので、
投資である
という考え方への転換でした。
この考えが書籍にも反映
『コストから投資へ、
という考え方の転換』
これが、
健康経営の出発点となる考え方。
それをふまえて、
従業員の健康の維持や増進に
積極的に取り組むこと。
それによって、
企業経営も健全化していくというのが、
健康経営の基本概念です。
つまり、
従業員が不調・病気にならない仕組み作りを、企業で積極的に取り組む、
従業員の健康と、
生産性を同時に管理する。
こうした経営は英語で言うと、
“ヘルス・アンド・プロダクティビティ・マネジメント(Health and Productivity Management)”
と言いますが、
健康(ヘルス)に投資した結果、
生産性(プロダクティビティ)が上がらないといけない。
ここが
健康経営に取り組む意味、本質だと思っています。
繰り返しますが、
従業員の健康と、
生産性を同時に管理する、です。
つまり、医療費を
減らしていくだけでは十分ではなく、
従業員の、
健康と生産性の関係まで含めて考えていく。
健康と経営。
健康経営として取り組んでいくことが、
企業経営の重要な課題であるということです。