みなさん こんにちは。
こども環境アドバイザーの じゅっぺちゃん、79歳です
https://ameblo.jp/juhei79/entry-12398013044.html
⇧前回の続きです。
2.名のない遊びと人的環境
1)名のない遊びの定義
一般に、遊びを語るときには、遊びに名前を付けて呼ぶ。
例えば、なわとび遊び・コマ遊び・ままごと遊び等である。
しかし、ここで述べる「名のない遊び」とは、名前がない遊びであり、また、名前をつけようにも、文字や言葉で簡単に言い表せない行為や行動である。
乳幼児の発達過程で見られる遊びを観察してみると、「名のない遊び」が意外に多く、かつ重要であることに気づく。それはさまざまな好奇心から発生するいたずらなどの探索活動であったり、試行錯誤である。
また、発明・発見・創造である。さらに潜在意識下の欲求の表出であったり、抑圧の解消である。
しかしながら、従来、一斉保育を伝統としてきた保育界にあっては、統制的・指示的な保育形態のために、異常視されてきた。しかしながらこどもの人格尊重の視点と、児童文化として改めて人的環境である大人は再認識する必要がある。
*参考文献:塩川寿平『名のない遊び』フレーベル館 2006 年4 月25 日
2)名のない遊びとこども理解
こども環境学会会長の仙田満は、「名のない遊び」について、こどもの行動評価に新しい視点として、こども理解と人的環境との関わりを述べている。
『「名のない遊び」とは従来「類型化されていない遊び」のことと理解されている人が多いと思われる(中略)「名のない遊び」と言うのは、遊びの類型に入らない遊びというどちらかというと「その他の遊び」ではなく、積極的な新しい遊びの類型と言っても良い。
(中略)こども達の発見、創造があふれている。
こども達が気づき、発見し、発明する創造的な遊びを「名のない遊び」としていることがとてもよく理解できる。
こども達の小さな気づき、あるいは小さなこだわりが大きく発展していく過程のおもしさは発明家、発見家の遊びに満ちた行動に似ている。「名のない遊び」は正に科学者の発見や発明、芸術家の創作活動に通じている。
こども達の小さな気づき、小さなこだわり、そのことの大切さを私たち大人は学ばねばならない。
「名のない遊び」は大人である私たちのこどもの行動の評価に新しい視点を与えてくれている。』と「名のない遊び」と人的環境の両者のあり方を述べている。
以上のことから、こどもの生活や遊びを安全に見守られてねばならない保護者としての人的環境である大人もまた「名のない遊び」からこども理解を深く学ばなければならない。
*引用・参考文献:仙田満『「名のない遊び」書評ーこどもの行動評価に新しい視点ー』
「こども環境学研究 第2巻・第2号(通巻第4号)」こども環境学会学会誌編集委員会
2006 年10 年10 日
塩川 寿平(1938年生まれ)
大地教育研究所所長
大中里こども園名誉園長
元静岡県立大学教授
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活動:こども環境学会アドバイザー
愛育心理研究所インストラクター
著書:「名のない遊び」「コーナーのないコーナーの保育」
「どろんこ保育」「大地保育環境論」等
(出版社 フレーベル館=電子書籍化も有ります)
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ジュッペちゃんの保育のこころ
子どもを大切にするということは人としてであって、
私たちの"大地保育"は大人も童心人となって、
子どもと共に独立国(子どもの園)を創造するということ
ではないかと思います。
いつでも・どこでも・いつまでも子ども心を忘れずに
『名のない遊び』等を大切にしたいと思います。
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勤務先:大中里こども園
静岡県富士宮市大中里837
※姉妹園野中こども園(旧野中保育園 創立1953年)
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社会福祉法人柿ノ木会「大中里保育園」は、
平成30年度から
幼保連携型認定こども園に移行し、
施設名称を「大中里こども園」と改めました。
今後ともよろしくお願いいたします。
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