第60話:野中保育園創立70周年 初心に還って(創立1953~2022)

 

—(その4)『私の大地保育』塩川豊子著(大地教育研究所1988発行)—

 

 

 

大地保育と表現教育(第31回発表会 園長 塩川豊子のお話)


 

《 空想の時代 》

 

子どもが感情を何かの形で外へ表す状態を、

 

表現活動と言います。

 

その中でも体をつかって、

 

うたったり、おどったり、お話をしたりする表現の発表会です。

 

幼児期は、発達的に見て空想時代を生きていると言われています。

 

子どもたちの遊びを見ていますと、 1日中が空想的ドラマの連続です。

 

 

 

  水と 緑と 太陽の 自然の中で

 

  大好きな動物になって、雲にも 木にも 花にも

 

  たちまち命を吹きこんでしまいます。

 

  そのものになりきった子どもたちの遊びは

 

  お父さんの口調であったり

 

  お母さんの口マネであったり

 

  ことばも豊富に使われます。

 

 

 

何時間でも、何日でも、延々と続くこの遊びを舞台に載せて、

 

お家の人に観ていただくのには、

 

時間を短く創作がこわされないようにしなければなりません。

 

これが保母(保育士)たちの苦労するところです。

 

わらべうた(コダーイ・システムによる)は、

 

乳幼児期からの母と子の心の通い路として、

 

大切なことを伝えていきたいと取り組んでおります。

 

マザーグースの歌は、生活の楽しさにあふれています。

 

色々な楽器を使用してのリズム等、

 

テレビからのうたの洪水に負けないように、

 

美しい歌詞、きれいなうたを沢山うたってきました。

 

既成のものを一方的に教え込んだ劇ではありませんので、

 

初めてご覧になるお家の方にわかっていただきたいと思って、

 

このようなプログラムを作りました。

 

 

 

(発表会 1984年11月28日 園長 塩川豊子)

 

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《 下記の発表会スナップ写真の解説 》

 

写真は2021(令和3)年12月4日に行われた大中里こども園の発表会の写真です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コダーイシステムによる日ごろから慣れ親しんだ園児たちのわらべうた遊びです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先生方の練習成果の上がった美しいわらべうたのコーラスです。

 

 

 

 

 

 

 

 

大中里保育園(現:大中里こども園)は、

 

大地保育の野中保育園の姉妹園とし2006(平成18)年開園、

 

初代園長塩川寿平(2006~2012)、

 

2代園長塩川恵美子(2013~2019)、

 

3代園長京極桃子(2020~)

 

同園は大自然の中で自由でのびのびと育つ

 

野中保育園の創始者塩川寿介と、

 

『大地保育』の創始者塩川豊子夫妻の

 

理論と実践を大切に継承し日々研修を続け、

 

質の高い保育に取り組んで今日に至っています。

 

 

初代園長 塩川寿平

 

2代園長 塩川恵美子

 

3代園長 京極桃子