第94話:大地保育文化苑の始まり② 床張り=1月20日
     —じゅっぺちゃんは大好きな大工さんになる—

①中学生の頃、大工さんになりたかった
 今、84歳のじゅっぺちゃんはハッキリと思い出した。
どろんこ保育で制作した「土の子窯」の作品群を保存する小屋を建てるために、
床張りの材木を運んでいると心がウキウキしてきました。
思えば、
中学生の頃ヤギ小屋を作ったのですがとても心が満たされました。
出来上がったヤギ小屋をお父さんもお母さんも褒めてくれたので嬉しかった。
ものづくりの喜びを覚えた瞬間です。
大工さんになろうかなぁと思いました。
そして、
大中里保育園の園長さん時代に遊具をたくさん手作りしました。
子ども達の笑顔が見たいばっかりに、
「青虫くん(緑色の人工芝を張った木製の超々長い台状の遊具)」
「空飛ぶじゅうたん(黄色いペンキで塗った木製の筏イカダ)」
「おもちゃのお家(工事現場でいただいた材木の切れ端の大型積み木を入れる小屋)」
「大小の沢山の花壇(木製の3段の階段形のもの)」等々、
手作り遊具をたくさん作り続けて園長さんをしてきました。
木製の遊具はやがて腐って壊れてしまうので、
じゅっぺちゃんは修理屋さんになって 何回も 何回も リフォームしてきました。
そんな時、
じゅっぺちゃんの作業を興味深く子どもたちは取り囲んで見ていました。
修理の終わった遊具で遊ぶ子どもたちの歓声が忘れられません。

②サアー! 床張りの板を切るゾオー!
【写真1・2】をご覧ください。

 

 

 

 


昨日(1月19日)、
ドッコイショと苦労して運んできた重たい鉄骨の小屋です。
今日はこの小屋に床を張ります。
じゅっぺちゃんは本格的な性能の良い電動ノコギリを持っています。
だからジー ガー ゴオーと大きな音を立てて簡単に板が切れます。

③寸法通りに上手に切れた板を床に並べる
【写真3・4】をご覧ください。

 

 

 

 


上手に切れた板を並べていきます。
板が沢山ないので短い板は 重ねて 繋げて 張ります。
いろいろと張り方を考えて苦労しますよ。
少し長い板で出っ張るところはチョークで印をつけて切ります。
じゅっぺちゃんのこの顔を見てください。
笑っているのではありません。
じゅっぺちゃんは厳しい時こんな口元をします。
なぜか わかりません。

④大工さんらしい芸の細かい切り込みの作業です
【写真5・6・7】をご覧ください。

 

 

 

 

 

 


じゅっぺちゃんはどこまでも大工さんらしく細かい作業をします。
細かい切り込みは電動ノコギリは使えません。
手作りの苦心の手引ノコギリです。
何回も寸法を測り直します。
切り込みで力を入すぎて板が割れてしまうとお釈迦です。
でも、この細かい苦労が ハラ ハラ ドキ ドキ で快感です。

⑤切り込みがうまくいったか? 確認です
【写真8・9】をご覧ください。

 

 

 

 


じゅっぺちゃんは切り込みのところがうまくいっているか覗き込みます。
良し 良し 思っていたよりも上手にハマりました。
奥さんの報道カメラマンのエミコさんに喜びのピースを送ります。
じゅっぺちゃんのこの笑顔を見てください。
こんな時の喜びと達成感はたまりませんねぇ~。
この感動は『ものづくりの醍醐味』です。

⑥床板の裏側もペンキを塗って張りつけ作業です
【写真10】をご覧ください。

 

 


じゅっぺちゃんは高性能の電動ドリルを上手に使えます。
手作業のネジ回しでは気が遠くなるような作業です。
電動ドリルならば シュー スル スル と気持ちよく板を止められます。
なぜ金槌と釘ではダメなのか?
それは床板を止めるネダがシナッテ揺れて、釘が入らずに苦労するのです。
電動ドリルならば スイ スイ とネジが入ります。
なお、
張りつけの床板がペンキで汚れているのは、
後からでは裏側の床板はペンキが塗れませんので事前に裏のみ塗っておくのです。
じゅっぺちゃんの大工さんの芸の細かいところです。
ペンキの種類は木材保護塗料の防虫・防腐・防カビ・屋外用で、
和信化学工業株式会社の製品=無鉛GPー5チョコレート色の
商品名「ガートラック・プロフェッショナル」です。
安心・安全を考えペンキも選んでいます。



 

 

 


⑦完成に近づくと夢はもっと広がります
【写真11】を見てください。

 

 


一段目の床板を張り終えて完成状態を眺めていると、
なんだか物足りなくなりました。
そんな時、
すっとアイディアが産まれてくるのがじゅっぺちゃんです。
『そうだ! 中二階を作ろう!』と、
早速、長めの板を見つけてきました。
『これは中二階に調度いい!』と明日に夢が広がります。

➇アアー 疲れた! 一休み!
【写真12】をご覧ください。

 


中二階を作るための長めの板を手にしながら座り込んでしまいました。
アアー 疲れた。今日はこれでやめよう。
じゅっぺちゃんが大切にしている大工さん道具がいっぱい広がっています。
84歳までも作り続けてきた大工道具さんたちです。
工作大好きじゅっぺちゃん。
手作り大好きじゅっぺちゃん。
何でもかんでも修理して永く使うじゅっぺちゃんです。