第116話:最近詠んだじゅっぺちゃんの俳句です

 

水田に稲なくすくむ老婆影 

(句意)

本来ならばこの季節、水田は美しい黄金の稲穂のウエーブのはず。

トンボが飛来し見飽きぬ光景のはず。

じゅっぺちゃんが小学生の頃はその通りでした。

ところが、

いまは老夫婦が頑張って耕作していた田んぼも草ボーボー。

昨年おじいちゃんは92歳で亡くなった。

息子も娘もその孫たちもとっくの昔に都会暮らし。

先祖代々の農家も残るは90歳になったおばあちゃんのみ。

草ボーボーになってしまった田んぼの前で、

おばあちゃんはすくむように何時間も立っていました。

夕方になっても立っていました。

 

大嵐びわ持ち去りて青い空

(句意)

じゅっぺちゃんの家の庭には大きなびわの木があります。

はしごをかけて木に登ると。

奥さんから『歳だから危ないよ』と言われながら、

一生懸命に剪定した甲斐あって今年は豊作です。

毎年、孫たちに送るのを楽しみに育てているじゅっぺちゃんです。

今年はたくさん送れるぞ!と、ワクワクしていました。

もうちょっとで完熟だと言う時。

そろそろ収穫だと言う時。

静岡県に台風2号がやってきて、

あぁ~あ! あぁ~あ! 

台風がびわの実を持っていっでしまった。

翌日、晴天。 青い空。

 

 

1 枝がこみすぎたので剪定とりかかる前


2『歳だから危ないよ』と奥さんに言われる

 

3『歳だから危ないよ』と言われても挑戦する


4そろそろ収穫だと言う時


5静岡県にやってきた台風2号でびわは消えました


6全滅したびわの実