京都ポタリング紀行:その4 小川治兵衛 | 自転車で巡る、小さな旅。

京都ポタリング紀行:その4 小川治兵衛

小川治兵衛
明治を代表する近代造園の先駆けとなった造園家。屋号は「植治」。

この時代の売れっ子?ランドスケープ・デザイナーだったんですね。今回「無燐庵」「何有荘」の2つの庭を見て、その計算された設計とバランス感覚に感心しました。彼がこの時期の京都で大ブレイクしたのは、「無燐庵」の主・山県有朋の難題に応えていったその賜であったわけですが、この庭好きな軍人・山県有朋もまた見事なプロデュースを行ったものだと思います。

古いお寺で見られる、いわゆる仏教的な世界観を表現した庭に対して、治兵衛の庭は疎水の流れや東山の借景を取り入れ、どこかほっとする穏やかで和む風景を作り出しています。

京都で庭めぐり、気がつけばここもあそこも小川治兵衛によるものだったりします。当時の財界人にひっぱりだこだったんでしょうね。

無燐庵
明治の元勲・山県有朋の別荘で、「無燐庵会議」の開かれた場所として有名。

●住所 京都市左京区南禅寺草川町31
●電話番号 075-771-3909
●営業時間 9:00~16:30
●定休日 年末年始(12/29から翌年1/3まで)
●交通 地下鉄東西線「蹴上駅」下車徒歩7分 / 市バス「神宮道」下車徒歩10分

何有荘(写真)
前は南禅寺の塔頭であったが、現在は個人の所有。100年ぶりに一般公開。

●住所 京都市左京区南禅寺福地町46
●電話番号 075-761-1745
●営業時間 7:00~22:00
●定休日 公開日や時間は変更の場合あり
●交通 市バス「南禅寺・永観堂道」下車徒歩8分 地下鉄東西線「蹴上駅」下車徒歩5分