ホースメン(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ホースメン(ネタバレ)

ホースメン※映画の説明などを追記しました(12/17)

三角絞めでつかまえて-ホースメン

原題:The Horsemen
2008/アメリカ 上映時間90分
監督:ヨナス・アカーランド
出演:デニス・クエイド、チャン・ツィイー、ルー・テイラー・プッチ、クリフトン・コリンズ・Jr.、バリー・シャバカ・ヘンリー、ピーター・ストーメア、パトリック・フュジット、エリック・バルフォー、ポール・ドゥーリー、チェルシー・ロス
(あらすじ)
デトロイト郊外の凍った池で大量の血まみれな歯が見つかり、現場には「来たれ」という謎のメッセージが残されていた。その後まもなく、捜査を任された刑事ブレスリン(デニス・クエイド)のもとに奇怪な中年女性の死体が見つかったという知らせが入る。ブレスリンは一連の事件を新約聖書のヨハネの黙示録になぞらえたコンセプチュアルな犯罪だと推測するが……。(以上、エイガ・ドット・コムより)

予告はこんな感じ↓




15点


すみません、先週の話になりますが、「ホースメン」を観てきました。もちろんリック・フレアー、アーン・アンダーソン、オレイ・アンダーソン、タリー・ブランチャードの4人で構成されたフォー・ホースメンに関する映画ではないし、獣神サンダー・ライガー、故クリス・ベノワ、ディーン・マレンコ、ブラック・タイガー(故エディ・ゲレロ)のフォー・ホースメンについての映画でもありません。…って、プロレスファン以外はわかりませんな。

ホースメンってのは、聖書の「ヨハネの黙示録」に出てくる4人の騎士のことだそうで。キリスト教圏では結構有名なようで、プロレスラーのユニット名になったり、今回の「猟奇殺人映画」の題材になったりもするワケですな。ただ、日本人からするとこのタイトル、ちょっと間が抜けている感じがするというか。「競馬関係の人?」みたいな。

で、とりあえず感想なんですが…酷いと思いました。まずCMでチャン・ツィイーが犯人だということがネタバレされているので驚きがまったくないし(まぁ、序盤で明らかにはなりますが)、登場人物が少ないせいでデニス・クエイドの息子が犯人というのもバレバレというか。宣伝では「SAW」とか「セブン」とかを引き合いに出していたけど、あの2作品と比べてもまったく驚かなかったし、斬新さも感じませんでした。

とにかくシナリオに無理がある気がします。インターネットの「家族との関係がうまく行かなくて寂しいです掲示板」で知り合った人たちが協力して犯行するんですが、チャン・ツィイーの動機(義父がレイプし、義母は見て見ぬフリ)はまだ納得が行くとして、他の人たちの動機が弱いというか。「兄がゲイの自分を軽蔑する」「親が構ってくれない」という動機で自殺する人はいるのかもしれないけど、「ここまでやるか?」という感じがどうにも拭えないんですよ。SMの吊り具を使うとか、犯行自体もどう考えても足がつくだろうと思うし。デニス・クエイドが歯科法医学に詳しいという設定もそんなに生かされていなかったし(最初くらい)、僕的にこの映画、猟奇殺人映画のための不自然な設定と不自然なキャラクターだらけな感じがしました。あと、残す必要性がまったく感じられない「COME AND SEE」という犯人からのメッセージもどうかと思います。ちなみにCMでやたら連呼されていましたが、あれを聴くと同じリズムの「ランランルー」を思い出しませんか? まぁ、非常にどうでも良い話ですが。

※ちなみにドナルドの「ランランルー」↓




おすぎさんは評価しているようですが、僕的にはチャン・ツィイーの殺人犯演技もベタ過ぎてちょっとキツかったです。というか、もう「ゲームをしよう」的な犯人って、よほど脚本がしっかりしていないと、ベタ過ぎてちょっとキツい感じがします。役者で良かったのはデニス・クエイドと相棒刑事役のクリフトン・コリンズjr. ですかね。クリフトンは「サンシャイン・クリーニング」でもカッコ良かったなぁ。

最後、息子は助かったんですかね? 死んじゃったんですかね? 何はともあれ、結構ヒマでこの手の映画がそれなりに好きか、皮膚に鉤針を刺して吊るSM描写が好きな人以外は観ない方が良いんじゃないですかね。ちなみにバルト9で観たんですが、なんと観客は僕を含めて4人でしたよ! って、たいしたオチじゃないですよね…。





猟奇殺人映画といえば、やっぱりコレですよね? 劇場で見たときは犯人への怒りのあまり鼻血が出そうになりました。
セブン [DVD]

¥1,516
Amazon.co.jp


確かに面白いし最後はビックリしたけど、矛盾もかなり多いですよね。
ソウ [DVD]

¥2,214
Amazon.co.jp



猟奇殺人の元祖といえば「切り裂きジャック」! 名著としか言いようがない作品です(映画は除く)。
フロム・ヘル 上/アラン・ムーア

¥2,730
Amazon.co.jp