松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平ら実力派俳優たちが出演しているTBS系火曜ドラマ『カルテット』。度々話題になる劇中の名ゼリフたちを振り返ってみよう。
 
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TBS系火曜ドラマ『カルテット』は、"偶然"出会った4人の男女がカルテットを組み、軽井沢の別荘で共同生活を送る大人のラブストーリー×ヒューマンサスペンス。
 
個性的なキャラクターに、予測不可能な物語の展開はもちろんだが、数々のヒット作品を生み出してきた坂元裕二による劇中の名ゼリフは核心をつくものばかりで、視聴者の間でも話題を集めている。
今回は、そんな『カルテット』から生まれた名言たちを振り返ってみたいと思う。
 
 
ー第1話ー
 
■余命9ヶ月と嘘をついていた男性のことでもめるシーン
 
真紀:私たち、蟻とキリギリスのキリギリスですよ。30過ぎて音楽で食べていきたいとか言って。答えはもう出てるじゃないですか。私たち、好きなことで生きていく人にはなれなかったんですよ。仕事にできなかった人は、決めなきゃいけないんです。趣味か夢か。好きなことを趣味にできる人は幸せだけど、夢にしちゃう人は泥沼です。
 
 
■夫が失踪したことを明かすシーン

真紀:夫婦って別れられる家族なんだと思います。

真紀:人生には三つ坂があるんですって。上り坂。下り坂。まさか。一年前、夫が失踪しました。
 

真紀:後輩の人が夫に聞いたんです。奥さんのこと、愛してますか?って。

すずめ:夫さん、なんて?

真紀:愛してるよ。愛してるけど、好きじゃない。って。
 
 
ー第2話ー
 
■有朱に連絡するも上手くかわされてしまった家森が、その真意を解説するシーン
 
諭高:行間わかる?好きな人には好きって言わずに、会いたいって言うでしょ?会いたい人には会いたいって言わずに、ご飯いきません?って言うでしょ。

言葉と気持ちは違うの。こんなのデートじゃないんだからね!って言うのはデートでしょ?絶対怒らないから本当のこと言ってって言われて本当のこと言ったら、めっちゃ怒られるでしょ?それが行間!

連絡しますねって言うのは、連絡しないでねって意味でしょ?
 
 
■別府と同僚の女性との関係を問いただすシーン
 
諭高:終電は男女が一線を超える言い訳のためにあるんだよ。
 
 
■真紀が別府に告白され、断るシーン
 
真紀:花火ってこんなに簡単に消えるんだ。綺麗だなって思った時にはもう消えてるんだ……悲しいより、悲しいことってわかりますか?悲しいより悲しいのは、ぬかよろこびです。
 
いなくなるって消えることじゃないですよ。いなくなるのって、いないってことがずっと続くことです。いなくなる前よりずっと傍にいるんです。今なら落ちるって思ったんですか?いない人よりも僕を?捨てられた女なめんな。
 
 
ー第3話ー
 
■有朱がすずめに恋愛テクニックを伝授するシーン
 
有朱:告白は子どもがするものですよ。大人は誘惑してください。
誘惑はまず、人間を捨てることです。猫になるか、虎になるか、雨に濡れた犬になるか、三つです、誘惑は。
 
キスしちゃったら駄目ですよ。いつキスしてもおかしくないぞの距離を作るまでが女の仕事です。ペットボトル一本分の距離を保ってください。女からキスしたら男に恋は生まれません。
 
 
■父を亡くしたすずめに真紀が声をかけるシーン
 
真紀:私たち、同じシャンプー使ってるじゃないですか。家族じゃないけど、あそこはすずめちゃんの居場所だと思うんです。髪の毛から同じ匂いがして、同じお皿使って、おんなじコップ使って、パンツだってなんだってシャツだってまとめて一緒に洗濯機に放り込んでるじゃないですか。そういうのでもいいじゃないですか。
 
泣きながらご飯食べたことある人は生きていけます。
 
 
ー第4話ー
 
■家森が結婚をしていたことを明かすシーン
 
諭高:結婚ってこの世の地獄ですよ。妻ってピラニアです。婚姻届は呪いを叶えるデスノートです。
 
 
■家森と元妻・茶馬子が夫婦関係について話し合うシーン
 
茶馬子:なんで男って他人が言うことは信じんのに妻の言うことは信じへんのかな。
 
二十代の夢は男を輝かせるけど、三十代の夢はくすますだけや。
 
子をかすがいにした時が夫婦の終わる時や。
 
妻ってな、夫にな、もしも結婚してなかったらって思い浮かべられるほど悲しいことはないよ。
 
 
ー第5話ー
 
■仕事に不満があるカルテットの4人をプロデューサーが説得するシーン
 
朝木:注文に応えるのは一流の仕事。ベストを尽くすのは二流の仕事。我々のような三流は、明るく楽しく仕事をすればいいの。
 
志のある三流は、四流だからね。
 
 
■有朱が真紀の過去を探るシーン
 
有朱:それ言ったら、人間関係ってどれも、ズボン穿いてるけどノーパン、みたいなことじゃないですか。
 
みんな嘘つきでしょ?この世で一番の内緒話って、正義は大抵負けるってことでしょ。夢は大抵叶わない。努力は大抵報われないし、愛は大抵消えるってことでしょ。そういう耳障りのいいこと口にしてる人って、現実から目そらしてるだけじゃないですか。だって夫婦で恋愛感情あるわけないじゃないですか。そこ白黒はっきりさせちゃ駄目ですよ。したらオセロみたいに裏返るもん。大好き大好き大好き大好き大好き大好き殺したい、って。
 
 
 
共感できるもの、心にグサッと刺さるもの、意味がわかってやっと腑に落ちるもの…様々な形で私たちに問いかけてくるセリフの数々、そして坂元裕二と実力派俳優たちが織り成す物語にはこれからも注目だ。