4月15日(土)に公開される映画『ReLIFE リライフ』は、人気漫画アプリ『comico』にて連載の夜宵草原作コミックを実写化した作品。社会でつまづいてしまった27歳のニート・海崎新太が社会復帰のため、1年間だけ17歳に若返り、高校生活を送る物語だ。
主人公の海崎新太(中川大志)に人生をやり直す「リライフ」プログラムを提案するリライフ研究所職員の夜明了を演じているのが、2017年も引っ張りだこな俳優・千葉雄大。今年でデビュー10周年を迎える彼が、本作を通じて感じたこと、そして10年前と10年後の自分について明かしてくれた。
■無意識に涙が出てしまったラストシーン
ーー千葉さんは「リライフ」をした海崎と実年齢が近いですよね。青春真っ盛りの作品は、千葉さんの目にはどのように映りましたか?
千葉:17歳のときは"自由になりたいな"、"もっと楽しいことないかな"と、わりとふわふわした抽象的な悩みが多くて、それでも自分にとっては大きな悩みだったからがむしゃらに頑張っていたんです。27歳になると、"もっとここがこうなったら"、"これがこううまくいけばいいのに"と、10年前とは悩みの質が変わってきたのを実感していて。
だけど、大人になった今でもやっぱり二進も三進もいかなくなる時はある。そんな時、10代に戻って青春時代をやり直す「リライフ」というシステムは、27歳の悩みにも17歳のキラキラだったり、ひたむきな感じがどこかしら必要だってことを教えてくれるものなのかなと思いました。そういう意味で、僕にとってすごく刺激のある作品でしたね。
ーーでは、目の前に夜明が現れたら「リライフ」…?
千葉:しないです。
ーーしないんですね(笑)
千葉:えー、だって怖くないですか?僕も映画を見て、夜明さん怖い人だなって思ったんです。自分で演じておいて言うのもなんですけど(笑)。ホラーみたいに出てきますよね、ひゅひゅ〜って。
ーー夜明が持ってくる見た目が若返る薬もちょっと怖いですよね。
千葉:ね!絶対危ないですもん。おっきい声出しちゃいます、自分だったら(笑)。
ーーもう一度、17歳を過ごしたいとは思わない?
千葉:う〜ん…そこまで戻りたいと思わないんです。どちらかというと先に進みたいタイプ。でも、戻ってやりたいことはありますよ。バイトもやってみたいし、勉強も遊びも頑張るみたいな、ちょっと派手なタイプの人には憧れも。僕はどっちも頑張らず、地味な高校生活を過ごしてきたんで(笑)。
ーー夜明了というキャラクターを演じるにあたって意識したことはありますか?
千葉:最初の笑うシーンでは、いかようにもとられるように、笑顔の塩梅を監督と話し合いました。他にも、ちょっと俯瞰で見る大人の余裕などは意識しながら演じましたね。
ーー夜明はみんなと距離をとっていながらも、実は熱い人ですよね。
千葉:仕事柄、表に出さないだけで、もともと熱い部分は持っている人なんです。海崎さんと話したり、彼の人となりをみていくうちにどんどん情が入ってきて…それが最後のシーンにもつながっているんじゃないかな。
ーー最後の海崎とのシーンでは、千葉さん演じる夜明の目が潤んでいたのがとても印象的でした。
千葉:あれねぇ、あれはけっこう無意識でした。"夜明が涙する"というト書きもなかったし。多分、感動したんでしょうね。なんとなく過ぎて行けばいいと思っていた他人の時間が、かけがえのない時間になってくれたというのは、見守っている立場としても嬉しいですから。
■地元・宮城で"可愛い"中川大志とデートも
©2017「ReLIFE」製作委員会 ©夜宵草/comico
ーー年下の方が多い現場だったと思うのですが、雰囲気はいかがでしたか?
千葉:みんなとても真面目で、真剣にお芝居と向き合っていました。きゃぴきゃぴしているというよりは、穏やかな感じ。最初は僕が年上だからか、気を遣ってくれていたんですけど、大志とのやり取りをみて「あ、この人こういう人なんだ」と分かってくれてからは、徐々に話すようになりました。
一番賑やかだったのは、祐奈ちゃんじゃないかな?役とは真逆で、すっごい天真爛漫で可愛らしい子なんですよ。
ーー中川さんとは、撮影の合間にどこか行かれましたか?
千葉:仙台での泊まりでの撮影では、せっかくだからどこか行こうかって2人で朝からお寿司を食べに行ったり、牛タンを食べたり、買い物をしたり…僕の地元だったんで観光案内みたいなことをしましたね。
ーー2人でデートを満喫されていたんですね。
千葉:はい、デートって書いていただいて良いですよ(笑)。大志は本当に可愛くて、年上から好かれるタイプなんですよね。
ーー千葉さんも年上から好かれるタイプですよね?
千葉:そんなことないです!そう思っていただけるのはありがたいですけど(笑)。
■10年後も「千葉と仕事したいな」と思ってもらえたら
ーー高校生の頃の夢は何でしたか?
千葉:小学生の頃はアナウンサー、中学生の頃は考古学者になりたかったんです。でも、高校生の頃はなんにもなくて…。何をしたらいいかも分からなくて、悩んでいました。高校生くらいって、そういう人が多いんじゃないかな?
ーー確かに、進路に迷う時期ですよね。
千葉:大学にいくにあたって何を勉強したらいいかなと考えたときに、もともと映画が好きだったこともあって、映画作りを勉強する大学に進学しようって決めたんです。それからは、しなかった勉強もわりと頑張れましたね。
ーーその時は、いまのように表に立つ側は考えていなかった?
千葉:そうですね。振り返って思うと、引っ込み思案で人と話すのも得意じゃない、人の前に立つのも苦手だったけど、実はその逆で、自己顕示欲みたいなのがすごく強かったのかなって。そんな時に機会をいただいたのがきっかけで、いまの仕事に就くことになりました。本当に人前が嫌だったらこの仕事はやらないですもん。
ーーちなみに、先ほど10年前とは悩みの質も変わったとおっしゃっていたのですが、女性のタイプなども変わりましたか?
千葉:変わりました!前は何考えているかわからないようなミステリアスな女性が好きだったんですけど、今は、明るくて、空気が読めて、依存しない人が良いです。…なんだか、現実的になってしまいましたね(笑)。
ーー10年で多くの変化があったのですね。逆に、10年後はどんな役者さんになっていたいですか?
千葉:38歳…かぁ。その頃になると、同世代のスタッフさんとかが増えてくるので、その人たちが「あ、千葉と仕事したいな」と思ってくれて、なおかつ付き合い方がいまと変わっていないでいたいなぁと思います。
ーー最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。
千葉:ファンの皆さんは、間違いなく観てくれると思うんですけど(笑)!たくさん観てくれたら嬉しいです!
映画『ReLIFE リライフ』
4月15日全国ロードショー
©2017「ReLIFE」製作委員会 ©夜宵草/comico