2003年から週刊少年ジャンプで連載され、今も老若男女に愛され続けている空知英秋原作の人気漫画を、福田雄一監督(「勇者ヨシヒコ」シリーズ等)が超豪華キャストで実写化した映画『銀魂』。

 

本作で、江戸の治安を預かる真選組のドSな一番隊隊長・沖田総悟を演じるのが俳優の吉沢亮だ。キャラクタービジュアルが発表されると、その再現度の高さがたちまち話題になった"歩くイケメン彫刻"こと吉沢に、沖田という人物について、撮影現場での裏話、そして『銀魂』という作品の魅力について語ってもらった。

 

 

■沖田との共通点は「Sなところ(笑)」

 

ーー原作漫画は、もともとご存知でしたか?

 

吉沢:もともとジャンプ作品は大好きなんですけど、『銀魂』はジャンプの中でも異彩を放っていたのであえて触れてこなかったんです。出演が決まってから読ませていただきました。

 

 

ーー読んでみて、いかがでしたか?

 

吉沢:すごく面白かったです。小・中学生が大好きそうなくだらない下ネタが満載で(笑)、パロディのようなものも多く、非常に際どいところをついているなと。どの世代の方にも楽しんでいただけるような魅力が詰まった作品だと感じました。

 

  

ーー個性的なキャラクターが多い作品ですが、吉沢さんが演じられた沖田はまた異質なキャラクターですね。

 

吉沢:そうなんです。他のキャラクターは、その場でボケたり突っ込んだりということが多いんですけど、沖田は一環してすーんとしている。みんながワイワイやっている中でぼーっとして、たまに毒を吐いて…それが面白いという役柄だったので、他の方々の芝居と対比して魅せるというのが難しかったです。

 

 

ーー役作りはどのようなことを?

 

吉沢:今回は役に入るというより、"型"と考えて演じていました。そのときの心情でどう動くのかではなく、このセリフのときはこういう表情、テンションで…とガチガチに固めて。台本を読んだら、そのシーンをアニメで繰り返し見て…というキャラ作りを、今までにないくらいやっていました。やっぱり原作ファンの方に嫌われたくはないという思いもあり(笑)。

 

 

ーーその甲斐もあってか、吉沢さんが演じる沖田はビジュアルの再現度が高いことでも話題になっていました。ご自身で、沖田と似ているなと感じる点は?

 

吉沢:集団の中での立ち位置みたいなのは似ているかもしれません。周りがワイワイやっていたら乗っかるというよりかは、ちょっと引いて見て楽しんでいるタイプなので。

 

 

ーーちなみに、Sな部分などは…?

 

吉沢:僕もどちらかといえば、Sです(笑)。なので、土方さん(柳楽優弥)を縛り上げるシーンはすごく楽しかったです。

 

 

ーーあそこは、特に沖田の性格が出ていました。

 

吉沢:あのシーンは沖田と土方の関係性が見えるシーンでもあるので、お気に入りです。柳楽さんがとても面白いお芝居をされていたので、それに乗っかるように楽しみながら演じました。

 

 

 

■衝撃のカブトムシシーンの裏側は…

 

ーー福田監督が『銀魂』を手がけたことで、さらに作品の魅力が増したかと思うのですが、福田監督との現場はいかがでしたか?

 

吉沢:僕にとって、『銀魂』の現場はかなり怖かったです。

 

 

ーー意外です!何故、そう感じたのですか?

 

吉沢:福田監督の現場というのは、とても賑やかなんです。常に監督が爆笑しているし、カメラが回っていなくても、みんなが笑っているような現場。だからこそ、監督が笑っていない瞬間というのがすごく怖くて。

 

 

ーーなるほど。ということは、沖田のシーンでは笑っていなかった?

 

吉沢:沖田は自分から笑わせるようなキャラクターではないのでしょうがないんですけど、僕が喋るときは冷静な顔をされていて「大丈夫かな」と心配になっていました(笑)。

 

 

ーーそれはドキドキしてしまいますね。でも、沖田がカブトムシの着ぐるみを着ての登場シーンなんかは笑わずにはいられないと思います。

 

吉沢:あれは…衝撃的ですよね。真夏の撮影だったんですけど、カブトムシの着ぐるみがめちゃめちゃ暑いし、重い。カットがかかるたびに衣装さんに冷たいスプレーを背中にかけてもらっていました。

 

 

ーー過酷な撮影だったのですね。あの格好のまま、全力疾走もしていましたよね?

 

吉沢:はい、死ぬほど重たいバズーカを背負いながら(笑)。全員が全速力でカブトムシを追いかけているので僕も本気で走っていたんですけど、どんどん距離が離れてしまって切なくなりました。あのシーンだけでだいぶ痩せたんじゃないかな…。

 

 

ーーお疲れ様です(笑)。真選組の局長・近藤を演じる中村勘九郎さんもかなり体を張っていたのが印象的でした。

 

吉沢:勘九郎さんのインパクトは半端なかったです。あんなに役者として素晴らしい方が、本当にいいの?という(笑)。蜂蜜を塗りたくっているシーンもですけど、全裸になるシーンも前貼りを付けずに本当に全裸で演じられていたんです。

 

 

ーーモザイクがかかってましたね(笑)。

 

吉沢:モザイクもだいぶ薄くて驚きました(笑)。

 

 

ーー柳楽さんは、中村さんが全裸で現場に登場したときに、大爆笑してしまったとのことだったのですが、吉沢さんはいかがでしたか?

 

吉沢:僕はずっとアイマスクをしていたから、なにも見ていないんです。でも、カットがかかった瞬間に、勘九郎さんが「今日は元気ないだけだから!いつもは元気だから!」って言っていたのが印象的でした(笑)。

 

 

ーー詳しくは聞かないでおきます(笑)。そんな撮影現場だと、アイマスクをしてたとはいい、いろいろと笑ってしまいそうになりませんでしたか?

 

吉沢:全裸でシリアスな鬼兵隊のことを話しているというギャップに耐えきれずに柳楽さんは何度か爆笑していました。僕も、それにつられて笑ってしまうことはもちろんありました(笑)。

 

 

■『銀魂』の魅力はかっこ悪い人がいないこと

 

 

ーー改めて、完成した作品をご覧になった感想を教えてください。

 

吉沢:漫画原作ということが良い方向に向かっている作品だなと感じました。カット割りや、殴られて吹っ飛んでいくシーンのスピード感などもアニメっぽい。福田さんの作品の中で、こういう作品はあまり見たことがなかったので、新しいなとも思いました。

 

 

ーー原作に忠実な部分と福田ワールド全開な部分が、良いバランスで交わりあった作品ですよね。

 

吉沢:そうですね、銀魂の世界観と福田さんの世界観がいったりきたりしているなという印象があります。銀魂らしい下ネタがあると思ったら、二朗さん(佐藤二朗)のシーンは福田ワールド全開だったり。本当にいろいろな種類の笑いが観られる面白い作品になっていると思います。

 

 

ーー吉沢さんが思う『銀魂』の魅力とは?

 

吉沢:くだらないことばっかりやっているんですけど、それぞれのキャラクターが男前で、キャラ立ちしていて、人情的なものも組み込まれている。かっこ悪い人間が1人もでてこないというところです。

 

 

ーーもしも、続編をやるとしたらどんなストーリーに挑戦したい?

 

吉沢:ただひたすらギャグをやるようなのも、銀魂っぽくて良いかもしれません。個人的に、土方さんのもう1つの人格で出てくるオタクのトッシーが大好きなんです。続編をやるとしたら、トッシーでてきてほしいなと思います。

 

 

ーー最後に、沖田といえばアイマスクが必需品ですが、吉沢さんにとってこれがないと生きていけない!というものは?

 

吉沢:ビール(笑)。お酒が強いというわけではないんですけど、ビールを飲んで、ドラマを観て寝るというのが日課になっています。僕にとっては、欠かせないアイテムです!

 

Photography=Mayuko Yamaguchi
Interview=Ameba

 

 

映画『銀魂』は7月14日(金)より全国ロードショー。

 

 

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